「嵌って」という概念がゲームデザインの核心にある作品といえば、『Portal』シリーズが真っ先に思い浮かびます。プレイヤーは空間認識を逆転させながら、次々と現れるパズル部屋を突破していく。最初は単純な壁に穴を開けるだけだったのが、いつの間にか重力と運動量を操る複雑な謎解きへと発展する。
このゲームの素晴らしい点は、失敗を恐れず何度も挑戦したくなる仕組み。『嵌る』瞬間は、突然解法が閃いたときのあの感覚だ。オレンジと青色のポータルを行き来するうちに、脳内の神経回路が再構築されるような体験をする。最後には『The cake is a lie』というセリフさえ、深い意味を持って感じられるようになる。