『Ashes in the Wind』という作品が傑作だった。'東京喰種'のセイドウが復讐を完遂した後の空虚感を、雪の降る街を歩くシーンから始める逆転構成が効いている。戦闘描写より、彼が破壊したものと残されたものの対比に焦点を当てた終盤が心に刺さる。特にアリマの形見の眼鏡を川に流すシーンの無音の描写は、言葉以上の感情を伝えていた。短編だが、余韻がすごい。
面白い質問だ。私のお気に入りは『The Price of Roses』という比較的短めの作品。'東京喰種'のセイドウが姉の死の真相を知る過程を、詩的な比喩を交えて描いている。復讐そのものより、準備期間の心理描写に重点が置かれていて、例えばセイドウが毎晩研ぐナイフの描写が章を追うごとに変化していく様子が象徴的だ。途中で登場するオリジナルキャラの老喰種との対話シーンが、セイドウの内面を浮き彫りにする妙手だった。暴力シーンは少ないのに、緊張感が持続する稀有なファンフィクションだ。