学びを効率よく進めたければ、事件としてのソクラテスと思想家としてのソクラテスを両側面から追うと理解が深まる。個人的に有用だと感じたのは、プラトンのいくつかの断片をまとめた入門的編纂書の読み方と、現代の概説書を併用するアプローチだ。例えば英語圏で手に入りやすい'The Trial and Death of Socrates'は、ソクラテスの裁判や最後の言葉をまとめて読むのに適しているし、事件の流れを追うことで彼の行動原理が見えてくる。併せて、学説や歴史的背景を平易に整理した' S o c r a t e s : A Very Short Introduction'(C. C. W. Taylor)といった短い概説を並行して読むと、対話の中で言及される前提を補える。