紙を選ぶとき、まず自分が何で一番描くかを考えると失敗が少ないと思う。鉛筆や木炭を中心にするのか、インクや水彩を使うのかで紙の重さや表面が大きく変わるからだ。
経験上、汎用性を求めるなら中厚〜厚手のミックスドメディア紙がおすすめだ。具体的には180〜300gsmくらいが扱いやすく、鉛筆の黒がよく乗るし、薄めの水彩や軽いフラットウォッシュにも耐えてくれる。表面はやや目のあるコールドプレス寄りが鉛筆やパステルとも相性が良い。製本はスパイラルだとページの扱いが楽でクロップや持ち運びにも向くが、糊綴じは平置き感がしっかりする。
個人的には『マルマン』の厚手
スケッチブックを長年使ってきて、にじみや滲出が少ない点で安心感がある。紙の酸性度や中性紙かどうかも長期保存を考えるならチェックしておくと良い。最終的には自分の手癖に合った“いつもの紙”を見つけるのが一番で、試し描き用の切れ端を作っておくと新しい紙でも失敗が減ると思う。