判断基準をはっきりさせると見やすくなる。僕は家族にアニメを勧めるとき、内容の方向性と子どもの成熟度をまず照らし合わせるようにしている。
長くなるが要点はこうだ。'ユーリ!!! on ICE'はフィギュアスケートを描いた青春群像で、男性同士のロマンティックな描写や感情の濃いやり取りが中心になる作品だ。性的描写そのものは過度に露骨ではないが、抱擁やキス、官能的とも取れる演出が繰り返される。さらに大人同士の恋愛や飲酒の描写、精神的な葛藤やプレッシャーの描写があるため、単純なスポーツものよりはテーマが大人寄りだと感じる。
だから年齢の目安としては、親が同席して内容を説明できる中学生以降、あるいは感受性の強い子なら高校生くらいから安心して見せられると思う。視聴の際はキスや身体表現に触れたときにどう受け止めるかを確認し、性的指向や他者への敬意、プレッシャーへの向き合い方といった話題を一緒にできると良い。似た感覚の青春恋愛描写としては音楽と恋愛の絡む感情表現が濃い'四月は君の嘘'のような作品を引き合いに出して説明すると、親子で共有しやすいはずだ。
結構面白い話で、タイトルの持つ音と意味の両方が巧妙に混ざっていると思う。
僕は『Darling in the Franxx』を初めて見たとき、英語タイトルの“Darling”は単純に恋人呼称としての役割以上のものを担っていると感じた。作中での呼称はキャラクター同士の関係性や支配・依存の構造をそのまま表すからだ。一方“Franxx”は英語の辞書にはない造語で、シリーズ内では機体の総称だから、見た目にも耳障りにも印象を残すためにわざと奇抜にしているのだろう。
表現手法としては、英語のフレーズとして成立させつつ日本語のカタカナ表記『ダーリン・イン・ザ・フランキス』と一致させることで、海外と国内の観客双方に語りかけるデザインになっている。実際、同じくメカ名や用語に深い意味が込められている作品として『Neon Genesis Evangelion』があるけれど、あれと比べても“Franxx”の曖昧さはむしろ物語の「生成」と「改変」を暗示しているように思える。こうした曖昧さがあるからこそ、観客が自分なりの解釈を重ねやすく、タイトル自体が作品のテーマの一部になっていると感じるよ。