燕返しを短期間で習得したいなら、技を分解して順序立てて練るのが効果的だと感じる。僕はまず動作を「準備」「受け流し」「返し」の三つに分けて練習した。準備では素振り(素振りの種類を変えて)を使い、手首の返りと肩の連動、腰の切り方を丁寧に確認した。特に手首だけで返そうとすると狂いやすいので、腰の回転と上半身の連動を意図的に感じ取ることを重視した。毎日の短い反復が後でスピードと正確さを生むと実感したよ。
受け流しの練習は、最初は動きを遅くして正確さを追求した。パートナーにゆっくり打ってもらい、自分は受けながら刃筋を見て相手の力を外す感覚を覚えた。メトロノームや一定のリズムに合わせて動くと、タイミングがぶれにくくなる。ここで重要なのは「相手の打ちを完全に止めようとしない」こと。力を受けて流し、刃の先端を使って最小の動きでカウンターに移る練習を繰り返した。
返しのフェーズでは、スピードを上げる前に必ず映像で自分のフォームを確認した。スマホで撮って再生すると、手首の角度や足運びの癖が一目瞭然になる。筋力トレーニングは前腕と回旋運動に焦点を当てると良い。短期で伸びる人ほど「反復の質」を重視するから、ただ回数だけをこなすより、毎回の動きを意識して小さく修正することを勧める。最終的には、ゆっくり確実→テンポを上げる→実戦形式(小手返しや打ち込みを含む)の段階を踏めば、短期間でも驚くほど伸びるはずだ。僕自身、これでフォームの安定と速度が両立できるようになった。自然な流れで返せるようになると、稽古がぐっと楽しくなるよ。