英語にするなら『When I hear the deer crying as they tread through crimson leaves in the deep mountains, I feel the sadness of autumn』が近いかな。『踏み分け』を『tread through』と表現することで、鹿が紅葉を踏みしめながら進んでいく様子を伝えられる。『悲しき』は直訳すると『sad』だけど、ここでは『melancholy』を使うのもいいかも。季節の移ろいからくる儚さを感じさせる単語だから、この句のニュアンスにぴったりだと思う。
『秋は悲しき』の部分は、『autumn feels sorrowful』と主語を秋にすることで、季節そのものが悲しみを帯びているような表現にしてみた。英語だと主語を何にするかで印象が大きく変わるからね。全体として『In the deep mountains where deer cry while wading through crimson foliage, autumn feels sorrowful』という訳になった。これなら原文の詩的な雰囲気を保ちつつ、英語圏の人にも伝わりやすいと思う。
この和歌を英訳するのは本当に興味深い挑戦だ。『奥山』のニュアンスを『deep mountains』と訳すことで、人里離れた深い山々というイメージを保っている。『紅葉踏み分け』は『walking through the autumn leaves』でもいいけど、僕は『parting the crimson foliage』と訳す方が、鹿が紅葉をかき分けながら進んでいく様子をよりダイナミックに表現できると思う。
特に難しいのは『声聞く時ぞ秋は悲しき』の部分だ。『時ぞ』の強調をどう訳すか、『the very moment I hear their cries』とすることで、鹿の声を聞いた瞬間に秋の哀愁が押し寄せる感じを出せた気がする。この句全体が持つ寂寥感を、英語でも失わずに伝えたいんだよね。『autumn's sorrow』とすると少し重すぎるかもしれないから、『the melancholy of autumn』の方がしっくりくるかな。