生まれるも得ず、死ぬことも許されず橘渉真と婚約する前日、私は両親に刑務所へ送られた。
3年の刑期を終え、迎えに来たのは橘渉真ただ一人だった。
彼が私を嫌っているのは分かっていた。私は震えながら、目を伏せ、その場を立ち去ろうとした。
しかし、彼は私の前に立ち塞がり、眉をしかめてこう言った。「葉山桜子、くさいんだけど」
彼は鼻をつまみながら、私を車に乗せた。
私は膝をつき、必死に「家には帰りたくない、帰ったら死んでしまう」と懇願した。
彼は冷たく言い放った。「じゃあ、死ねば?」
私はその言葉を受け入れた。
けれど、その後、彼は泣きながら「生きてくれ」と私に懇願したのだった。