Masuk女騎士として働いてきて、やっと幼馴染で許嫁のアドルフと結婚する事ができたエルヴィール(18) しかし半年後。魔物が大量発生し、今度はアドルフに徴集命令が下った。 「俺は魔物討伐なんか行けない…お前の方が昔から強いじゃないか。か、かわりにお前が行ってきてくれ!」 頑張って伸ばした髪を短く切られ、荷物を持たされるとそのまま有無を言わさず家から追い出された。 そして…5年の任期を終えて帰ってきたエルヴィールは…。
Lihat lebih banyak騎士団に入ってから3年が経った。この3年は他の領地にある騎士団が魔物討伐に向かっているため、比較的平和な時間を過ごしていたように思う。騎士団に入ってから知ったことだが、この国では魔物討伐を率いる騎士団は領地ごとで順番になっていたようだ。たまたま私が行った時の魔物討伐部隊を率いていたのが自領のダグワール騎士団だったらしい。「団長、エルヴィール・アルデンテです。失礼いたします。」朝一で団長から呼び出された私は、急いで団長室へ向かう。「あぁ。待っていた。そこに座ってくれ。」団長に促されてソファに腰を掛けると、団長も前のソファに座った。「それで…話とは、何でしょうか?」最近、これといって呼び出されるようなことはしていないと思うのだが…確かに以前は訓練で女だとバカにしてきたやつを片っ端から倒していたが、それもかなり前の話で今は落ち着いている。今でも喧嘩を吹っかけてくるのは新兵くらいだ。「魔物討伐遠征に行くことになりそうなんだ。」「なんだ…そんなことか…また、何かしたのかと思っていたので安心しました。それで次の遠征期間はどのくらいでしょうか。」また5年とかかるのだろうか…それなら父さんたちに伝えてから行かないとまた大変なことになりそうだ。「…次は1年の予定だ。以前のように魔物が活性化しているわけではないし、調査してもし活性化しそうであれば早めに対処しておこうということになった。」1年なら、全然問題なさそうだ。活性化していないということであればそこまで強い魔物もいないだろう。「その、お前は寂しくないのか?ほら、俺に死んでほしくないと…以前言っていたじゃないか。」「なんで寂しくなるんです?それに今回の魔物討伐で死んでしまう予定があるのでしょうか…?」この人は何を言っているんだろうか。私も行くわけだし、寂しいも何もないと思うのだけど…確かに魔物討伐に行くのだ。急に
騎士団に入団してから1年が経った。入団してからすぐのころは確かに女だからとバカにされることが多かったが、いつからかバカにされることはなくなっていた。恐らく、アルデンテと家名を伝えれば初めからバカにされることはなかったのだろうと今になっては思う。「バルコ副団長。私のわがままで申し訳ございませんが、家名は伏せておきたいと思っています。」「どうして?エルの家名を伝えればほとんどの人が黙るはずだよ。」「だからですよ…やっぱりこれから長い付き合いになるわけですし、自分自身のことを見てほしいと思いまして…」アルデンテ一家の名前が偉大なのはここ数か月で何となくわかった気がするが、「アルデンテ家だから」と思われるのは少し嫌だったし、やっぱりエルヴィールとして見られたい。そう思ってこの一年はがむしゃらに頑張っていたら、いつの間にか、部隊長にまでなっていたのである…。そして、もう一つ…この一年は団長と約束していた通り、休みの日は一緒に食事をしたり、出かけたりした。この1年間で気づいた事といえば、団長は思っていた以上に抜けていることが多いということだった。仕事の時は皺やシミのない制服をきちんと着飾っているような人が、休みの日になると少しヨレっとした服を着ているという感じだろうか。きっと女性たちはこういったギャップに弱いのだろう。あとは食べ歩きをしているとトマトなどのシミがついてしまうことが多い…そんな姿もかわいいと感じる部分なのかもしれないが…普段のしっかりとした団長を知っている手前、なんだか少し恥ずかしい気持ちになってしまうことが強かった。今日もそんな団長と休みがかぶっているため、一緒に食事に行
「え?結婚ですか?」就職先がやっと決まり、明日から念願の騎士団で働けると喜んでいたのも束の間、団長が他にも話があると言うので待っていると、まさかの話だった…。「結婚ってあの結婚ですよね?」単刀直入過ぎて頭がショートする。離婚して半年は経ったが、まさか自分が告白されるなんて思っていなかった。いや、告白なのか?好きと言われた訳でもないが…「そうだ。その結婚だ…」もしかして早く結婚でもしろと言われているのだろうか。でも団長ならモテそうだし、女性が放っておかなさそうだが…「なぜ私なのでしょうか。団長でしたら引く手数多でしょう。」私はそのまま疑問に思ったことを直接聞く。バツイチだし、とうが立っているしどこもいい所がないと思うが…「お、お前のことが昔から好きなんだ。」好き!?私を?!昔って喧嘩しかしてなかったけど…。「はぁ。昔って喧嘩しかしていなかったと思いますが…そんな話とかしましたっけ?」「確かに、昔は喧嘩ばかりだったが、喧嘩の理由だってお前のことが多かったんだ。それにお前が楽しそうに喧嘩したり、魔物討伐している姿をみると胸が高鳴るというか…」え…?それはさすがに…「私に殴られたいってことですか?もしかしてそういう趣味をお持ちなんですか?」「ちがう!そうじゃない!ただお前の戦い方は清々しいほど真っ直ぐでかっこいいんだ。お前が戦っている姿を見てさらに惚れた。だから結婚してほしい。」何となく団長が言いたいことは、わかった。兎に角好きだから結婚したいということなのだろう。「私は、1度結婚に失敗しています。なのでもし次結婚するなら失敗はしたくないと思っています。」「あぁ…」結婚してみて思ったが、我慢する生活は良くないとつくづく思った。言いたいこと言ってお互いのことを尊重し合えるようなそんな関係がいい
応接室の中で待っているとガチャりと扉が開く音が聞こえる。私はその音が聞こえた瞬間立ち上がった。「待たせたな。」「とんでもないことでございます。こちらこそ、お忙しい中、急遽面接を行って頂きありがとうございます。」一言挨拶をしてから頭を下げる。「いい。頭をあげてくれ。それでは面接を始めようか。」「は…い…?あれ?だ、だ、だんちょう?」頭をあげると目の前には昨日も一緒にお酒を飲んでいたはずの団長が座っていた。「魔物討伐部隊では挨拶をしたが、ここでは初めてだったな。改めてオディロン・ダックワーズだ。ダックワーズ辺境伯領にあるダックワーズ騎士団長をしている。」団長が目の前にいることにびっくりしたが、自分も改めて挨拶しなくてはならないと思い、気を持ち直して挨拶をする。「改めまして。ダックワーズ団長。この度は面接の機会を頂きありがとうございます。私、エルヴィール・アルデンテと申します。先日、名誉なことに騎士爵を賜りました。特技は戦闘全般です。よ、よろしくお願いいたします。」「こちらこそよろしく頼む。仕事内容を話したいので座ってくれ。」いつも団長は鎧を着ていることが多かったからか、スーツを着ているのが少し新鮮だ。「失礼します。」私は団長に言われた通り、ソファに座ると団長も私の前に腰を下ろした。⟡.·*.··································&m
昨夜は朝方まで皆で飲み明かした。私が大隊長を務めた部隊はほとんどが残り半年の任期ということで、残りはルエルが引き継いでくれるそうだ。グラスドラゴンが魔物大量発生の原因だったらしく、グラスドラゴンが居なくなったことで残るところBランクからDランクの魔物ばかりらしい。みなに軽く挨拶を済ませたあと、団長の所へ向かう。「ダックワーズ団長、今までお世話になりました!」「オディで構わんと言っているだろうが…。」「またお会いした時はオディと呼ばせて頂きます。」団長はこの魔物討伐が終わるまでここに残るらしい。「エル。これを渡しておく。アドルフがここには来ていなかったという書類だ。あと、お前に払
4人が去っていく姿をみて、私はただ呆然とすることしか出来なかった。「一旦実家に戻るか…」このままずっとここにいるのも変な人に見えるかもしれないと思った私は近くにある実家に帰ることにした。「ただいまぁ~...」この時間は洋食屋が混む時間のため裏口からいえのなかにはいる。「「おかえりぃ…って!え?!え!?」」裏口は厨房に繋がっているため、たまたま厨房にいた兄さんたちが反射的に返事をしてくれたようだ。
小隊長になって2年。アドルフに切られた髪もいつの間にか元の長さに戻っている。この2年は初めの半年と同様、ちぎっては投げちぎっては投げを繰り返して魔物を討伐してきた。そのお陰もあってテントも1人で使えるようになったり、食事が以前より豪華になったり、色々なところで優遇されるようになった。最近は隊員の数も増えている。そして私にも副隊長という部下ができた。それがずっと私に引っ付いてきていたルエルだ。書類仕事などが苦手な私はすごく助かっている。「ルエル、今日の魔物討伐は何体倒せばいいんだ?」「今日はBランクの魔物を50体で
皆の声が煩いなと思っていたが、どうやらこの騒ぎを聞きつけて団長まで近付いてきた。「お前たちうるさいぞ。そしてこの騒ぎの中心にいるのは…またお前か?アドルフ…」「あぁ、ダックワーズ団長じゃないですか。」なぜご飯をゆっくり食べさせてくれないのか溜息を着いていると、ヘッディーが息を吹き返したのか話し出した。「お前、ラウルとマウロと兄弟っていうのは本当なのか?」「あぁ、本当ですよ。私…じゃなかった。ラウルの弟で、マウロの兄ですね。何故か俺のところにだけ手紙が来なくてあとから参