笑い重視の作品に親しんでいる者も多い。自分の場合、コメディ寄りの活劇として楽しめるかどうかで評価が変わることが多い。特に'Vampire vs. Vampire'のような作品は、ホラーの緊張感よりもテンポの良いギャグや奇想天外なアイデアで観客を引きつけるから、ライトなファン層にはたまらない魅力がある。
香港映画のアクション性とホラーを等しく楽しめるものとして、『Encounters of the Spooky Kind』は忘れがたい存在です。自分はこの作品で武術とスリルが融合する感覚を知り、以後キョンシーものを見る目が変わりました。サモ・ハン影響下の肉体表現やコミカルな間の取り方が強烈で、観客の反応を巧みに引き出します。
耳を澄ませると、あの独特な半笑いのテーマが頭に残ることがある。僕は昔からホラー寄りの映画音楽を好んでいて、その中でも' Mr. Vampire'のサウンドトラックは特に評価が高い理由がよくわかる。
曲の強さはテンポ感と楽器編成にある。伝統的な中華楽器のフレーズが不気味さを生み、管楽器や打楽器のアクセントがコメディと恐怖の間を行き来する。そこに80年代のシンセ音が混ざることで、当時の都市的な空気が加わり、ただの民俗音楽風では終わらないモダンさが出ている。僕が好きなのは、あるシーンでは笑いを誘い、別の場面では背筋を凍らせる同じモチーフが使われるところだ。
リスナーとしては、オリジナルのフィルムスコアのほかに、近年のリマスター盤やリミックスが作品の再評価につながっている点も見逃せない。コアな音楽ファンはアナログの質感や、サントラに刻まれた微妙なミックスの違いまで語り合っていて、その議論を聞くのがまた楽しい。
映画を見返すたびに、映像化の誠実さについて考え込んでしまうことがある。そんな僕がまず真っ先に挙げるのは、やはり'The Call of Cthulhu'(2005)だ。
この作品はサイレント映画風の手法を意図的に採用しており、原作の断片的・書簡体の語りをフィルム化する苦労を見事に回避している。資料の断片をつなぐ編集や古い映像の質感、さらに模型や特殊効果の使い方が、原作にある「古文書をめくるような」不安感を生んでいる点が特に評価されている。
もう一作、同じグループによる'The Whisperer in Darkness'(2011)を挙げたい。こちらはラヴクラフトの「書簡と記録」に忠実に寄せ、科学と奇怪な存在との接触という核心を崩さずに映像化している。どちらの作品も細部へのこだわりが光っていて、ファンの間で“忠実”と評される理由がよく分かる。僕にとっては、原作の語り口を映像に置き換える誠実さが何よりの魅力だ。