細部まで再現したいなら、まず装束の構成と素材感を把握するのがいちばん効率的だ。
頭巾(烏帽子に近い形)や狩衣系の外套、袴、刀剣類という構成が多いので、和装を得意とする衣裳店で基礎を揃え、そこから装飾を追加していくと失敗が少ない。京都の老舗や和裁師によるオーダーメイドはやはり強い選択肢で、布地は正絹の代わりにポリエステルで安く作ることもできるし、見た目重視なら光沢や染めの指定でかなり雰囲気が出る。
武具は模造刀専門店や甲冑工房の受注制作を検討すると安全だ。既製品なら大型のコスプレ専門サイトや国内の手作りマーケットで探し、細部(漆塗り風、金具、房など)は別注で作ってもらう。史料を参照するなら『源氏物語』の絵巻や平安期の
公家装束の図像が役に立つ。自分は図版を何枚も用意して、仕立て先と細かくやり取りして仕上げたので、写真や図を見せられると話が早いよ。完成したときの達成感は格別だった。