名前や語源を考えるとき、直感で色や漢字のイメージが頭に浮かぶことがある。
浅葱という名は日本語では色の名前であり、その色味や語感がキャラクター造形に直結している例が多いと感じている。作品内で作者が明確に“こういう意味で名付けた”と説明する場合もあるが、意外と多くは作中に直接の語源説明がないことが普通だ。
私は、小説や漫画を読みながら作者メモや注釈、あとがきまでチェックする癖がついている。そこで名前の由来や漢字選択について触れていることがある。作中で説明があるパターンだと、登場人物の台詞や回想のなかで名前の由来が語られたり、章末の注釈で一言添えられたりすることがある。だが、その手法を取らない作者も多いので、作者が生んだ語源が作品内で説明されていない場合は、漢字の意味や色の象徴性から自分で解釈する楽しみが残されている。
浅葱の場合、漢字から受ける印象は“薄い青緑”で、冷静さや若々しさ、あるいは季節感や自然の描写と結びつけやすい。私はそうした象徴読みを取り込みつつ、公式な解説があればそれを尊重する。結局、作中で明示されているかどうかは作品ごとに異なる、という落としどころになる。