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波の描写で心に残る作品といえば、『孤高の人』を挙げたい。山岳漫画ながら、主人公が直面する雪崩のシーンは圧巻で、自然の脅威を感じさせる表現が秀逸だ。
作者の新田次郎が実際の登山経験を活かした描写は、読者に臨場感を与える。特に雪崩に巻き込まれるシーンの連続コマは、静寂と暴力が交互に訪れる構成で、海嘯とは異なるが同様の迫力がある。自然災害の恐怖をこれほど克明に描いた作品は少ない。
『漂流ネットワーク』という海洋SF漫画で、月の引力異常による超巨大津波が描かれる。科学的根拠に基づいた設定が特徴で、通常の津波とはスケールが違う。
都市全体が水没する様子を上空から描いた見開きページは、圧倒的な破壊力を感じさせる。災害後のサバイバル描写もリアリティがある。
『バガボンド』で井上雄彦が描く戦場のシーンは、波のような敵兵の群れを見事に表現している。決して海嘯そのものではないが、千鳥足で押し寄せる敵の描写は、まさに津波の如き迫力だ。
水墨画のような筆致で描かれる群衆の動きは、不気味なまでに統一感があり、自然災害の不可避性を想起させる。武蔵が単身で立ち向かう構図は、人間の小ささを際立たせて印象的だ。
『20世紀少年』で描かれる「ともだち」によるテロシーンは、人工的な災害だが海嘯的な破壊力を感じさせる。巨大ロボットが都市を破壊する様子は、津波が町を飲み込む光景と重なる。
浦沢直樹ならではの細かい被害描写が、災害の現実味を増幅させている。群衆のパニック描写も秀逸だ。
『風の谷のナウシカ』の漫画版で描かれる腐海の描写は、海嘯とは違うが同様の威圧感がある。巨大な菌類の奔流が町を飲み込むシーンは、自然の猛威を見事に可視化している。
宮崎駿のタッチで描かれる災害シーンは、美しさと恐怖が同居している点が特徴だ。特に群衆が逃げ惑うパニック状態の表現は、現実の災害報道を彷彿とさせ、考えさせられる。