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健康診断の結果が教えてくれた、夫の本当の姿

健康診断の結果が教えてくれた、夫の本当の姿

By:  得難しCompleted
Language: Japanese
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一枚の健康診断書が、夫の本性を浮き彫りにした。 私は胃がんの末期と診断された。その矢先、夫は家の貯金を全て他人に渡してしまった。 怒りに任せて夫に殴る蹴るの暴行を加えたものの、彼は私を力強く床に突き飛ばした。 「この狂った女が!莉奈が店を開くのにお金がいるんだよ!俺が彼女に金を渡して何が悪い? お前なんか胃がんの末期だろ?どうせ治らないし、死ぬんだから!死人が生きてる人間と金を取り合うなんてあり得ないだろ!俺と母さんが両方失うなんて御免だ!」 私は呆然と床に座り込み、目の前の彼が全く知らない他人に見えた。 それから、私は自分の嫁入り道具として持ってきた宝飾品や結婚の際の祝い品をこっそり持ち出し、お金に替えようとした。だけど、査定の結果――見た目は金だけど中身はただの銀だということだった。 夫は鼻で笑いながらこう言った。 「いやぁ、俺も抜け目なかったよな。全部入れ替えておいて正解だったわ。そうじゃなきゃお前が全部使い切ってただろうな!」 後日、病院から電話がかかってきて、システムトラブルで検査結果が間違っていたと知らされた。 私の心に響いたのは、あの彼の冷たい言葉だった。 「死人が生きてる人間と金を取り合うなんてあり得ないだろ?」

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Chapter 1

第1話

「明日には入院手続きだよね。お金、ちゃんと準備できてるの?」

入院を翌日に控え、私は気持ちを整えながらキッチンにいる夫に声をかけた。

ところが、夫は果物の皿を持って出てきて、自分で一口食べてからのんびり答えた。

「お金?全部他人に渡したけど?」

一瞬、私は耳を疑った。結婚して以来こんな冷たい言葉を聞いたことがなかった。思わず聞き返してしまった。

「他人に......?どういうこと?」

「莉奈(りな)にだよ」

その名を聞いた瞬間、私の思考は停止した。信じられない。あれは私の命を救うためのお金だったのに。なんで彼女に?どうして?何があったの?

問い詰める私に、夫は面倒くさそうにこう言い放った。

「店を開くために渡したんだ。投資って知らないのか?」

精神的にも追い詰められていた私は、まさに駄目押しをされた気分だった。

感情のブレーキが効かなくなり、思わず夫に殴りかかり、持っていた果物もひっくり返してしまった。

「大輝(たいき)!あれは私の命のお金だったんだよ!どうしてそんなことができるの?!」

しかし、次の瞬間には彼に突き飛ばされ、床に叩きつけられた。

「この狂った女が!莉奈が店を開くのにお金がいるんだ!俺が彼女に金を渡して何が悪い?

お前なんか胃がんの末期だろ?どうせ治らないんだし、死人が生きてる人間と金を取り合うな!俺と母さんが両方失うなんて御免だ!」

その場に座り込んで、私は心底思った。この人、こんな人だったっけ?

大学時代に知り合って、学生時代を共に過ごし、結婚まで辿り着いた彼。私は孤児だったけれど、大輝は全く気にせず、むしろ私の孤独な人生を支えてくれる優しい人だった。

友人や同僚からも「いい人だね」と評判で、結婚後も献身的に私を支えてくれていた。激しい喧嘩なんてしたことがなかったのに......

少し前、大輝と一緒に定期健康診断を受けた。そのとき、私は胃がんと診断された。そしてその瞬間から、彼の態度は劇的に変わり、家の貯金400万円をあっという間に他人の店のために使ってしまった。

私は思わず疑問に思った。今まで一緒に過ごしてきた人間は一体何だったのか。この人は本当に人間の皮を被っているだけじゃないのか、と。

呆然としている私を見て、大輝は少しだけ声のトーンを落として、自分なりの理由を語り出した。

「家には400万しか貯金がない。それじゃお前の治療費には足りないんだ。

だったら莉奈に投資して、その資金が戻ってきたら治療費にすればいい。きっとお前を救えるよ。俺が冗談でお前の命の金を使ったと思うか?」

私は冷笑を浮かべたが、何も言わなかった。

全部くだらない言い訳だ。長年一緒に暮らしてきた私は、大輝が嘘をつくときの様子を見抜けるようになっていた。

おそらく、大輝と莉奈はとっくに関係を持っていたのだ。私が絶望的な病気を抱えた今、彼ももう夫婦の芝居を続ける気はないのだろう。そう思うと、背筋が寒くなる。

そんなとき、義母が奥の部屋から出てきた。斜に構えた目つきで私を見ながら、嫌味たっぷりに言う。

「この家は全部うちの息子が頑張って成り立ってるのよ。あんたは今まで何をしてきたっていうの?

それに、あんたがこんな金のかかる病気にかかるなんて、死んだって当然じゃないの!」

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