渾然一体って聞くと、真っ先に思い浮かぶのが『千と千尋の神隠し』の湯屋だ。あの場所には人間と神様、妖怪たちが入り混じって生活してるけど、なぜか違和感がない。それぞれの存在が自然に溶け込んで、一つの世界を作り上げている。これこそが渾然一体の魅力で、観ている側も不思議とその世界を受け入れてしまう。
最近のアニメだと『天気の子』の雨の描写が秀逸だった。雨が単なる背景ではなく、物語の感情を増幅させる重要な要素として機能していた。空と街と人物の感情が全て雨を通してつながり、離れがたい一体感を生み出していた。こうした
表現技法は、単に映像が綺麗というレベルを超えて、観る者の心に直接働きかける力がある。
小説やアニメが真に傑作と呼ばれるためには、この渾然一体の境地に達する必要があると思う。バラバラの要素を無理に合わせるのではなく、最初から一つになるように設計することが重要なんだ。