『アクセル・ワールド』のバトルシーンほど心拍数が上がる描写はなかなか無い。仮想空間での超高速戦闘が、文体そのものにまで反映されている。主人公の成長と共に、物語のテンポも加速していくのが魅力だ。
特に興味深いのは、ゲーム内の時間経過が現実とは異なる設定。この時間差が、緊迫感をさらに増幅させる。
戦闘中の思考速度が上千倍になるという設定も、文章のリズムにうまく取り入れられている。
各巻ごとに新しい敵や仲間が登場し、ストーリーが複雑に絡み合っていく。この作品を読むと、自分もブレイン・バーストをインストールしたような気分になる。