神屋のようなキャラクターを探すなら、まず『デスノート』の夜神月との類似点が挙げられる。冷静な戦略家という点では共通しているが、神屋の持つユーモアのセンスや軽妙な振る舞いは月には見られない。神屋のカオスな魅力は、むしろ『銀魂』の坂田銀時に近いかもしれない。どちらも深刻な状況でも冗談を忘れないが、銀時は仲間想いの一面が強く、神屋の利己的な傾向とは対照的だ。
『進撃の巨人』のリヴァイ兵長も比較対象として興味深い。非情なまでの実力派で寡黙な点は神屋と重なるが、リヴァイには「人類最強」という揺るぎない信念がある。一方で神屋の行動原理はもっと不可解で、自分自身の楽しみのために動いているように見える。『賭ケグルイ』の蛇喰夢子のようなギャンブル狂的なキャラとも一部通じるものがあるが、夢子が「快楽」を求めるのに対し、神屋は「退屈しのぎ」というニュアンスが強い。
キャラクター造形の深さで言えば、『モンスター』のヨハンと比較したくなる。どちらも常人とは異なる倫理観を持ち、周囲を巻き込んでいくが、ヨハンが徹底的に「悪」として描かれるのに対し、神屋にはどこか人間臭さが残されている。最後に『ジョジョの奇妙な冒険』のディオ・ブランドーを挙げると、両者とも「楽しむためなら手段を選ばない」点で似ているが、ディオの悪役としてのカリスマ性は神屋よりも圧倒的だ。神屋の特殊性は、こうしたキャラクターたちの要素を混ぜ合わせつつ、どこか「普通の狂気」を感じさせるところにあるのかもしれない。