漫然とメディア作品を漁っていると、犬魔人に似たキャラクターの豊富さに気づかされる。『BERSERK』のパックは犬のような耳としっぽを持ち、魔人ではないが妖精としての神秘性を備えている。
『How to Train Your Dragon』のトゥースレスも犬のような愛嬌と魔物的な外見を併せ持つ。翼竜だが表情の豊かさや飼い主との絆の描かれ方は、犬魔人のキャラクター性と通じる部分がある。
こうしたキャラクターたちに共通するのは、非人間的な見た目と人間らしい感情の振幅だ。凶暴さと愛らしさの共存が、作品世界に深みを加えている。
『Fate』シリーズのサーヴァントたちはまさに神格をモチーフにしたキャラクターの宝庫だ。ギルガメッシュやイシュタルといったメソポタミア神話の神々をはじめ、世界各地の神話・伝説の英雄が現代的な解釈で描かれる。特に面白いのは、神々の性質を人間的な性格に落とし込む手法で、例えば『Fate/Grand Order』のケツァル・コアトルは太陽神の威厳と教師としての柔和さを併せ持つ。
北欧神話を題材にした『God of War』(2018)のミミルも印象的だ。首だけの存在でありながら、物語の鍵を握る知恵者として活躍する。神々の力を借りる『Hades』のゼウスやアテナの祝福システムも、神格とプレイヤーの関係性をうまくゲームメカニクスに反映している。こうしたキャラクター設計の背景には、古代の神々を現代の物語にどう溶け込ませるかというクリエイターたちの試行錯誤が見える。