ロッド・スチュワートの声の変遷を追った動画は確かに興味深いテーマだ。70年代の『Maggie May』や『You Wear It Well』といった初期のヒット曲では、彼の声は荒々しくも情感たっぷりのブルース色が強かった。喉の奥から絞り出すようなハスキーなヴォーカルは、当時のロックシーンに新鮮な衝撃を与えた。
近年のライブ映像を見比べると、声質の変化がよくわかる。年齢を重ねたことで声帯の厚みが増し、若い頃のシャープな歯切れ良さは減ったものの、深みのあるウィスキー・ヴォイスへと進化している。『Have I Told You Lately』のようなバラードでは、むしろ成熟した味わいが作品の情感を深めている例も多い。YouTubeには『Rod Stewart vocal evolution』といった検索キーワードで、年代別の比較動画がいくつか見つかるはずだ。
特に注目すべきは、1976年の『Tonight's the Night』ライブと2013年の『Time』ツアーを比較したファン制作動画。マイクの技術的進化も相まって、同じ曲なのに全く異なる表情を見せるのが面白い。高音域の使い方やビブラートの掛け方に、キャリアを通じた彼の音楽的成長が如実に表れている。