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もしもっとファンタジックなアプローチを求めるなら、'メアリと魔女の花'がおすすめだ。青い炎を灯す謎の花『フライ・バイ・ナイト』を巡る冒険は、花言葉の「危険な魅力」そのもの。特にメアリが花の力を初めて知るシーンでは、夜空に舞い上がる花弁がまるで星屑のようで、魔法と植物の融合が圧巻。
作中に登場する魔法学校の庭園には、喋るサボテンから意思を持つ蔦まで、ありとあらゆる植物が個性を炸裂させている。最終決戦でメアリが用いる花の知恵は、単なる魔法以上の深みがある。スタジオジブリ作品らしい色彩感覚が、花の持つ神秘性をさらに引き立てている。
花の持つ繊細な美しさとその象徴的な意味を描いた作品なら、'リトル・フォレスト 夏・秋'がぴったりだと思う。四季折々の自然と共に生きる主人公の日常には、野花や畑の作物が静かなメッセージを運んでくる。特に蕗の薹が雪を押し上げるシーンは、生命力そのものを感じさせる。
植物と人間の関係をこれほど詩的に描いた映画は珍しい。台詞は少ないが、キャベツの葉っぱの音や、トマトが割れる音が雄弁に語りかけてくる。料理シーンを通して、食材としての花(菜の花や南瓜の花など)の存在感も光る。最後に庭に咲く無名の花たちが、何も言わずに全てを包み込むような終わり方に心打たれる。
花言葉が物語の鍵を握る作品といえば、'パリの調香師'を挙げたい。18世紀の香水製造を舞台に、薔薇の「秘密」やスミレの「慎ましさ」が登場人物たちの運命を左右する。主人公が香料を探し求める旅の途中で出会う花畑の描写は、カメラが花びら一枚一枚を愛でるかのようだ。
興味深いのは、当時の花言葉辞典が実際の小道具として登場すること。香りと花の意味が結びつき、最後の調香シーンでは視覚と嗅覚を超えた「言葉なきメッセージ」が浮かび上がる。現代のボタニカルアート好きにもたまらない美術セットも見どころ。