さらに若者を狙う危険や曖昧な脅威の描写が好きなら'"Where Are You Going, Where Have You Been?"'が効く。私は初読時、作者の匂わせ方の巧みさに唸った。いずれの作品も短さゆえに無駄がなく、意味が明瞭に伝わる怖さがあるので、手軽に濃密な体験を味わいたい時に重宝する。
さっと読めて背筋がぞくりとする短編をいくつか挙げると、まず'Stephen King'の'"The Man in the Black Suit"'を推したい。私はこの作品の土台にある民話的な恐怖感と、短い時間で生まれる絶望の温度が本当に好きだ。子ども視点の無力さと古い恐怖の対峙が短くまとめられていて、意味もわかりやすい。
軽いジョークの延長から急に寒気が来るタイプの短編がいいなら'Neil Gaiman'の'"Click-Clack the Rattlebag"'が手頃だ。私はこの話の「前振り→一撃」のリズムが秀逸だと感じる。短い会話劇の中に恐怖の種が隠されていて、最後にその種が花開く瞬間が鮮烈だ。