同時にアルバム' Familia 'を聴くと、故郷やルーツに寄せたテーマが散りばめられているのがわかる。トラック構成も多様で、ダンス/バラード/ラテン的リズムが混在しているため、彼女が一人の表現者として何を大切にしているかを知る手がかりになる。新旧の音楽性を比較しつつ、ボーカルの使い分けや言葉選びに注目すると発見が多い。
デビュー時の勢いを味わいたいなら、出だしの衝動が詰まったシングルである' Crying in the Club 'が素直で良い。プロダクションはポップ寄りだが、ボーカルの決意や表現の若さがストレートに伝わってくる。僕はこの曲で彼女の“ソロとしての立ち上がり”を強く意識した。
もう一曲、変化球として' Never Be the Same 'も入れておくと、ドラマティックなサビの作り方や歌の強弱の付け方が分かりやすい。シングル二枚を聴いてから他のアルバムへ入ると、どの瞬間に心を掴まれるかの傾向が見えて、好みの方向性が判断しやすくなる。どちらも短時間で彼女の主要な魅力に触れられるので、最初の一歩として扱いやすいはずだ。