翌日、松本咲夜がドアを開け、「お父......」と言いかけて、その場で固まった。
柔らかなベッドの上で、小柄な私が全裸で男性の腕の中で甘い寝息を立てていた。咲夜は怒り狂い、飛びかかってきて私の腕を掴み、ベッドから引きずり出そうとした。
「この下等人!やっぱり誰とでも寝る淫売よ!男なら誰でも誘惑して、今度は父の寝床まで這い上がるなんて。
死んじゃえ!死んじゃえ!」
私は抵抗せず、ただ無邪気な目で彼女を見つめ、すぐに視線を逸らして目を固く閉じた。
震える肩だけが、私の恐怖を物語っていた。
「もういいだろう、咲夜。おとなしくしろ」
松本嵐真は満足げな雄獅子のように、頭を片手で支えながら、だらしなく私たちを見ていた。
「お父様、この女があなたを誘惑したのよ!」
咲夜は手を止めたが、不満げに甘えた口調で文句を言った。
松本嵐真は、うつむいて静かに涙を流す私を一瞥し、咲夜をなだめた。「ただの女だ。お前の母さんが亡くなって、俺にも欲求はある」
「でも......でも......」
「もういい。お前はもう大人なんだ。子供じみたことはやめろ。出ていけ」
咲夜は私を恨めしそうに睨みつけ、しぶしぶ私から手を放した。
「お父様、何年も彼女を作ることに文句は言わなかったわ。でも、どうしてこんな女を泊めるの?彼女にお父様のベッドで寝る資格なんてないわ」
咲夜は言えば言うほど腹が立ち、最後には責めるような口調になっていた。彼女自身、そのことに気づいていなかったが。
松本嵐真の表情が一瞬で曇った。「出て行け」
......
朝食の時、私を抱きかかえて降りてきたのは松本嵐真だった。
咲夜はその光景を目にして、目を剥いた。
私は内心で笑った。もちろん、わざとやったのだ。
先ほど咲夜が出て行った後、私はずっと床に伏せていた。嵐真に聞かれるまで。
それから恥ずかしそうに、昨夜彼が激しすぎて足に力が入らないと言った。
嵐真はその言葉を聞いて、ご機嫌になった。
自分の女から最高の評価を得て喜ばない男はいない。
機嫌が良くなった彼は、自然と私を抱いて階下まで運んでくれた。
咲夜は食事が喉を通らない様子で、突然切り出した。「お母さんがまだ生きていたらよかったのに」
その言葉で、周囲の空気が一気に重くなった。
咲夜は挑発的に私を見つめ、嵐真に幼い頃の思い出を語