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Novels by るな

実は、俺⋯受けなんです!

実は、俺⋯受けなんです!

ギャップに悩むエリート商社マン(受け)がハマった相手は年下大学生(攻め)だった。 容姿端麗、頭脳明晰、エリート商社マンの高嶺司は、今夜も好みの男性と熱い夜を過ごしていた。 けれど、彼が満たされることはない。 なぜなら、司には秘密にしている性癖があった。それは、攻めではなく〝受け〟だということ。 そんな時に出会った大学生の涼。 司は欲求を満たしてくれる涼との営みに次第に溺れていく。 しかし、涼にも秘密があって…… 過激な駆け引きの末、拗らせた2人が辿り着く結末とは?
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Chapter: 穏やかな朝
ピピピピピピ……起床を知らせるアラームが鳴った。時刻は6:00俺は隣で眠る涼を起こさないように、そっとベッドから出た。「おはよ、司さん」「わるい、起こしたか?」「ううん、俺も起きる」涼は起き上がり、歯を磨いている俺の背中に抱きついた。「朝から司さんに抱きつけるなんて幸せだな」「涼の寝起きって可愛いのな」「俺は可愛くなーい」やっぱり、可愛い。「司さん、朝ごはんは?」「いつも朝はコーヒーだけ」「おっけ」涼は俺から離れるとキッチンへ行き、コーヒーを煎れ始めた。「本格的なんだな」「カフェでバイトしたことがあってさ。コーヒーにはこだわりあるんだよね」「そうなのか」また涼の新たな一面を知った。「もう少しかかるからシャワー浴びてきていいよ」「それじゃあ、お言葉に甘えて」「うん、行ってらっしゃい」この朝の風景、俺は好きだ。シャワーから出ると、コーヒーのいい香りが部屋中を包み込んでいた。「いい香りだな」「でしょ」俺は髪を拭きながら涼の隣に立った。涼はコーヒーカップを2つ用意すると、ゆっくりと淹れたてのコーヒーを注いだ。「司さん、着替えてきたら?」「涼のこと見ていたくて」「見られてると恥ずかしい/」「それならもっと見る」「司さんは受けのくせに、たまにSっ気だしてくるよね」「涼のドSぶりには負けるよ」「やった、褒められた」他愛のない会話がとても落ち着く。俺は涼を後ろからそっと抱き締めた。「司さん、襲って欲しいの?」「そんなつもりじゃ//」「ふふっ、冗談だよ。コーヒー冷めないうちにどうぞ」「ありがとう/」俺は涼からコーヒーカップを受け取ると、じっくり味わうように一口飲み込んだ。「美味しい」「よかった」涼は俺に微笑みかけた。「司さん、何時に出る?」「7時には出ようかな。着替えてから仕事行きたいから」「了解。司さんは、時間までゆっくりしてて?」「うん、ありがとう」すると、涼はキッチンで何かを始めた。俺はその様子を眺めた。「もしかして、弁当作ってくれてる?」「うん。あ、でも、いらなかったら自分の分だけ作るから」手作り弁当なんて、学生の時に母親に作ってもらって以来だ。「嬉しいよ。涼の作ってくれた弁当食べたいな」「有り合わせになるけど、そこはごめんね」「ううん、とんでもない。作っ
Last Updated: 2026-06-04
Chapter: 俺の恋人 Side : 涼
俺は今、バイトの飲み会に参加している。さっきから、やたらとバイトの同僚の女子に連絡先を聞かれていた。 もちろん、教えるつもりはない。だが、気まずくなって、働きにくくなるのも避けたい。俺は愛想笑いを浮かべながらその場をやり過ごした。早く帰りたい。そろそろ司さんの仕事が終わる頃かもしれない。明日、会う約束はしているが、せめて声だけでも聞きたい。「ねぇ、涼くん」「ん?どうした?酔ってる?」「少し」そう言いながら、同僚が俺にもたれかかってきた。勘弁してくれ。俺にそんなことをしても何も意味がないのに。俺の想い人は、司さんただ一人。「涼くん、つまんなさそう。2人で抜け出そっか?」心底めんどくさいと思ったその時、俺のスマートフォンが震えた。ディスプレイに司さんの文字が見えた。なのに、この女が俺にもたれかかっているせいで電話に出られない。俺は怒りを抑え、冷静に言った。「ごめん、トイレ」俺は立ち上がり、なるべく静かな通路まで急いだ。そして司さんに電話をかけた。トゥルルルルル……「もしもし」「もしもし、司さん。さっきは電話に出られなくてごめん。仕事終わった?」「ああ。今、帰ってるところ」「お疲れ様」「ありがとう」司さんの声を聞きたいのに、ここは騒がしくて聞き取りずらい。 「今、外か?」「うん。バイトの飲み会で。でも、そろそろ帰ろうかなと思ってる」「どこで飲んでる?」俺は司さんに飲み会の場所を伝えた。「今から迎えにいく」 俺は予想外の返答に驚いた。「司さん疲れてるでしょ?」「それよりも涼に会いたい。明日まで待てない」え?今なんて言った?司さんが会いたいって言ってくれた。明日まで待てないって。俺だけじゃなかったんだ。「司さん……そんなこと言ってくれたら俺、泣くよ?」俺も早く司さんに会いたい。司さんも同じ気持ちだったことが嬉しくて、思わず目が潤んだ。「すぐに迎えに行くから待ってて」「分かった。着いたら連絡して?すぐ行くから」俺は電話を切ると、席に戻った。「涼くん、どこ行ってたの?」「すみません。迎えが来るんで、俺、先に帰ります。お疲れ様でした」俺はテーブルに会費を置くと、足早に店を出た。____________俺は店の前で司さんが来るのを待っていた。「あの、涼くん」振り返ると、俺の連絡先を聞いてきた同僚がいた。
Last Updated: 2026-06-03
Chapter: 君との時間は俺の癒し
コインパーキングから歩いて5分くらいの所に涼の住むマンションはあった。「ここの2階に住んでる」俺は涼の後に続いてエレベーターに乗った。 「ほんとに狭いから。俺の家のリビングが、司さんの家の風呂場くらい」 「それはさすがにないだろ」「いや、それがあるんだなぁ」そういいながら、涼は玄関の鍵を開けた。「どうぞ」「お邪魔します」俺は、靴が綺麗に整頓された玄関に革靴を並べた。部屋はワンルームだった。一人暮らしの学生が住むには十分な広さだ。「司さん、スーツ脱いで?シワになったら大変だから」「ありがとう」涼は俺から背広を受け取ると、丁寧にハンガーにかけた。「すぐに夕飯作るから、司さんはそこで休んでて」俺はベッドとテーブルの間に座った。「狭いでしょ」「でも落ち着く」「先にビール飲む?」 「飲みたい」「了解」俺は部屋の中を見回した。必要最低限なものしか置いていない所が涼らしい。「司さん、お待たせ」「ありがとう」俺は涼から缶ビールを受け取ると、一気に飲み干した。「あー、美味い」「今日もお疲れ様」キッチンで俺の夕飯を作りながら、涼が言った。「テレビつけてもいい?」俺はキッチンで料理を作る涼に問いかけた。 「いいよ。リモコン分かるかな?ベッドの上だと思う」「うん、あった」その時、ふと見慣れた表紙の本を見つけた。「涼もこの本読んでるのか?」「司さんが面白いって教えてくれたから。読んでみたら止まらなくてさ」「だろ?」俺はその本を手に取った。しおりは‎、物語の終盤に挟まっていた。この後の展開を語りたい衝動に駆られたが、俺はぐっと堪えて、テレビの電源を入れた。「お待たせ。出来たよ」「美味そう」涼はサラダそうめんを作ってくれた。「夜遅い時って、こういうさっぱりしたものが食べたくなるんだよな」「ほんと?よかった」「いただきます」「どうぞ」「涼もこっち来いよ。一緒に飲も」「うん。行く」涼が俺の隣に座った。「美味い」「ふふっ、なんかいいね。こういう時間」「そうだな」俺たちは微笑み合った。「ご馳走様でした。美味しかった」「よかった。ちょうど風呂も沸いたから、入ってきたら?」「そうだな」「ビール飲んでるし、今日は泊まっていくよね」「うん、でも、俺は床で寝るからお構いなく」さすがに、涼のシングルベッド
Last Updated: 2026-05-31
Chapter: 君との時間は俺の癒し
俺は今日も慌ただしく仕事をこなしていた。全ては明日の夜、涼との時間を作るため。こんなにも誰かと会える日を心待ちにしたことが今まであっただろうか?俺にとって涼との時間は癒しだ。できる人の仮面を外して、本来の俺で居られる時間。本当の俺を晒しても涼は笑顔で受け入れてくれる。それがどれほど幸せなことか。「高嶺さん、いつも以上に仕事早いですね。さすがです」「ありがとう」後輩社員が俺に声を掛けた。正直、今は誰かに構っている暇はないのだが、俺は愛想笑いを浮かべながら作業の手を止めた。「何かあった?」「高嶺さん、察しがいい。あの、この資料なのですが……」俺は後輩のフォローをしつつ、溜まっている仕事も片付けた。「終わった……」気づけば今日も21時を過ぎていた。早く涼の声が聞きたい。俺は会社の駐車場から涼に電話をかけた。トゥルルルル.........しかし、涼は電話に出なかった。すでに21時を過ぎている。風呂に入っている時間かもしれない。それとも、大学の課題をやっているのかもしれない。疲れて早めに寝ているのかもしれない。俺は涼の声を聞けない理由を考えながら、自宅まで車を走らせた。そして、今夜も夕飯を作る気力はなく、いつものコンビニに車を停めた。その時だった。ブーブー……俺のスマートフォンが震えた。相手は涼だ。「もしもし」「もしもし、司さん。さっきは電話に出られなくてごめん。仕事終わった?」「ああ。今、帰ってるところ」「お疲れ様」「ありがとう」電話の音が騒がしく感じた俺は涼に尋ねた。「今、外か?」「うん。バイトの飲み会で。でも、そろそろ帰ろうかなと思ってる」「どこで飲んでる?」俺は涼から飲み会の場所を聞いた。偶然にも、このコンビニから車で10分くらいの所にある店だった。「今から迎えにいく」「司さん疲れてるでしょ?」「それよりも涼に会いたい。明日まで待てない」「司さん……そんなこと言ってくれたら俺、泣くよ?」早く涼に会いたい。涼も同じ気持ちだったことが嬉しかった。「すぐに迎えに行くから待ってて」「分かった。着いたら連絡して?すぐ行くから」俺は電話を切ると、涼の元へと車を走らせた。涼に指定された居酒屋に着くと、彼は店の外で俺を待っていた。俺はハザードランプを点滅させ車を停めた。すると、俺に気づいた涼が車まで駆け寄ってきた。
Last Updated: 2026-05-29
Chapter: ひとりの時間 Side : 涼
教室に入ると、友人が慌てた様子で俺の元に走ってきた。「あのさ、偶然見えたんだけどいまの人って……」「うん。司さん」「涼、あの人はやめておいた方がいい。俺みたいに捨てられるぞ」それはお前が司さんの本質を見抜けなかったからだろう。 自分のことを棚に上げて、司さんの愚痴を言い続ける友人に俺は嫌気がさした。「わるいけど、そういう話に興味無い。それと、司さんはお前が思ってるような人じゃなかったよ」俺はそれだけ言うと教室を出た。そして、その足で俺は喫煙所へ向かった。最近、俺は司さんが吸っていた煙草と同じ銘柄を吸い始めた。香水も司さんと同じものを付けている。会えない時間も司さんを感じていたい。毎日でも声が聞きたい。俺は自分でも驚くほど、司さんにハマっている。水曜日が遠い。俺は大学が終わるとバイトへ向かった。バイト中も気を抜くと司さんのことばかり考えてしまう。今は目の前の仕事に集中しなければ。俺は雑念を振り払い、仕事に没頭した。俺のバイト先は本屋だ。今日は、入荷した本の品出し業務を担当していた。棚を整理していると、司さんと訪れた本屋で一緒に見たビジネス書が目に入った。どこにいても、何をしていても、俺の中心には司さんが居る。こんなにも、自分が恋愛にのめり込むタイプだったことを初めて知った。そうこうしているうちに、時計の針は20時を回っていた。そろそろ深夜帯のシフトの人と交代する時間だ。俺は仕事にキリをつけると、休憩室へ向かった。俺は3回ノックをしてドアを開けた。そこにはマネージャーの鈴木さんが居た。「お疲れ様でした」「涼くん、お疲れ様。明日の飲み会参加できそう?」「はい。19:00にいつもの居酒屋ですよね」「そう。涼くんが参加すると、参加率いいんだよ」「そうですかね?」「そう!イケメンは羨ましい」鈴木さんは30代半ばで独身。仕事はできるし、頼りにもなるが、こういう絡みは正直めんどくさい。「それでは、俺はお先に失礼します」「引き止めてわるかった。気をつけて帰ってな」「はい」やっと鈴木さんから解放された俺は早歩きで駅へと向かった。スマートフォンを確認すると、21時を過ぎていた。司さんからの通知はない。まだ仕事なのかもしれない。電話をしたいけれど、仕事の邪魔もしたくない。俺はスマートフォンをポケットに入れて電車に乗りこんだ。家に着いた。誰も居
Last Updated: 2026-05-27
Chapter: ひとりの時間 Side : 司
やっと自宅に着いた。時刻は23:30。今夜も風呂に入って、軽く夕飯を食べて、一杯ウイスキーを飲んだら就寝だ。すると、俺が部屋に入るのとほぼ同じタイミングで、スマホが震えた。「そろそろ家に着く頃かな?」それは涼からのメッセージだった。「まだ起きてるのか」俺は思わず表情を緩めた。ソファーに座ると、俺は涼に返信した。「今、着いたところ。ただいま」1分もしないうちに涼から返信が届いた。「おかえり!お疲れ様」「今から風呂。涼は?」「ベッドでゴロゴロしてる」その様子を想像した俺は、思わず笑みがこぼれた。「風呂もう行っちゃう?」聞き方が可愛すぎる。「ん、行くけど」「司さん、疲れてるだろうからゆっくり行ってきてね」「うん、ありがとう」俺はまだ涼と話していたい気持ちを抑え、スマートフォンをテーブルに置いた。​────​────風呂を済ませた俺は、バスタオルで髪を拭きながら、テーブルに置いてあるスマートフォンのロックを解除した。「風呂出た」俺は涼にメッセージを送信した。「おかえり!!」 返信はものの数秒で届いた。すると、俺が返信を考えている間に、再び涼からメッセージが届いた。「待ってた」涼からのメッセージを見た時、俺の悩みは吹っ飛んだ。涼の声を聞きたいのなら、まずは俺から電話すればいい。 俺は通話ボタンを押した。「もしもし」「もしもし、司さん。仕事お疲れ様」「ありがとう」「この時間に電話しても平気?」「俺は問題ない。それよりも涼はいいのか?」「うん!俺、夜型だから」「そうなのか」俺は電話をしながら、ウイスキーを一口ごくりと飲み込んだ。「今、お酒飲んだでしょ?」「うん」「ちゃんとご飯も食べてね」「分かった」俺たちはそれから数十分ほど、他愛ない話をした。「もしもし、涼?」「すぅーっ……」「寝たのか」電話越しに聞こえてくる涼の寝息に癒されながら、俺はウイスキーを堪能した。「おやすみ。また明日」俺は眠っている涼の姿を思い浮かべながら、電話を切った。その後、俺はしばらくリビングで過ごした。ウイスキーを片手にチーズをつまむ。一人きりの夜は慣れているはずなのに、何故か物足りない。ここに涼が居たら、並んでソファーに座って、俺の肩に寄りかかって甘えるんだろうな。だけど、その可愛さに騙されてはいけない。涼は根っから
Last Updated: 2026-05-23
番犬に噛まれた夜

番犬に噛まれた夜

番犬は従順なフリをして飼い主を束縛する。 全ては、拗らせた恋心ゆえ。 犬飼宗介は仁科理久は隣同士に住む幼なじみで、大学生になった今でもいつも一緒にいる。 イケメンだけど強面な宗介は、気弱な理久の番犬として彼に変な虫がつかないように見張ってきた。 宗介はこの関係がこれからも変わらずに続くと思っていた。 あの夜、理久が宗介の知らない男に抱きしめられている現場を目撃するまでは……
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Chapter: 番犬の脅威
久しぶりに昔の記憶が蘇った。あの頃は、ただ、理久の傍に居られたらそれで満足だった。 なんて、綺麗事か。俺はいつだって、理久の一番近くに居たかった。理久が欲しかったのだ。それが叶った今、俺の欲望は募るばかりだ。理久と何度身体を重ねても、またすぐに彼を求めてしまう。何度キスしても足りない。できることなら、理久をこの部屋に閉じ込めて、誰の目にも触れさせたくない。俺だけの世界に理久を連れて行けたらどんなにいいか。だが、実際にそんなことをしたら、理久は俺から逃げてしまうかもしれない。俺の事を嫌うかもしれない。そんなこと耐えられない。だから俺はこの願望を心の奥底に沈めて、理久に笑顔を向ける。そう、今、俺がしてるように……「理久、朝だぞ」「宗介だ。おはよ」理久が俺に抱きついた。「寝ぼけてるのか?」「うーん……」「可愛いなぁ」俺は理久に微笑んだ。この笑みの奥の感情は隠したままで。「ほら、早く起きないと遅刻するぞ」俺は寝起きのわるい理久の身体を揺すった。「宗介も寝ようよ」完全に寝ぼけている。「俺は一限から講義があるんだ。理久もだろ?」「あっ!そうだった!起きる」理久は思い出したかのように起き上がった。そして辺りを見回した。「どうした?」「眼鏡がない」理久は視力がわるく、普段はコンタクトをつけている。風呂上がりは眼鏡をかけているのだが、枕元に置いたはずの眼鏡を理久はよくなくす。「宗介、そっち落ちてない?」「ないけど」「まじか……」実は、床に落ちていた眼鏡を見つけた俺は理久に気づかれないように拾っていた。「理久、洗面所まで連れて行ってやるよ。階段危ないし」「ありがとう」理久は俺に掴まろうと立ち上がったが、バランスを崩して俺の上に倒れ込んだ。「ごめん!宗介。怪我ない?」俺を心配そうに見つめる理久が愛おしくて堪らない。「大丈夫」「良かった。って、それ!」俺の胸ポケットに入っている眼鏡に理久は気づいたようだ。「宗介、拾ってたんだ」俺は寝転んだまま、理久に眼鏡をかけた。「これで見えるか?」「よく見える///」理久は俺を見つめながら、頬を赤らめた。「おはよ、理久」「おはよう、宗介//」「キスしていい?」「恥ずかしいから//」俺は起き上がり、理久の口を塞いだ。「キスの時は眼鏡は邪魔だな」「もう、宗介ったら//」
Last Updated: 2026-04-26
Chapter: 番犬の邂逅
しばらくすると、理久の規則正しい寝息が聞こえてきた。 俺の胸にすっぽりとおさまる理久。俺は理久を優しく抱き締め、頭を撫でた。そして、理久の寝顔を眺めながら、俺は彼を守ると決めた日のことを思い出していた。 遡ること、十数年前。俺の隣の家に理久が引っ越してきた。その頃の理久は、とにかく可愛らしかった。俺は不覚にもときめいてしまった。しかし、その容姿が原因でいじめられることも多かった。 「お前、気持ち悪いんだよ」 「やめて、痛い!」 俺は理久が同級生に髪の毛を引っ張られている現場を目撃した。そして、居ても立ってもいられず応戦した。 「お前ら、妬みか?格好悪いぞ」 「なんだ。宗介か。宗介も思うだろ?こいつのこと気持ち悪いって」 俺は怯えている理久を見た。そして、同級生に言い放った。 「そんなこと思ったことないね。それよりも、俺の友達を傷つけたら許さないから」 小学生の頃から、俺は背が高く、喧嘩も強かった。そのせいか同級生たちは、血相を変えて逃げていった。 「もう大丈夫」 「ありがとう」 俺は理久に手を差し出した。 「僕たち友達なの?」 「嫌だったか?」 「ううん、嬉しい!!」 この時の理久の笑顔を俺は今でも鮮明に覚えている。 「よし、決めた。今日から俺が理久のボディーガードになる!」 「宗ちゃんが守ってくれるなら安心だ。」 「宗ちゃん?」 「ん!友達だから」 この瞬間、番犬が誕生した。 その日から毎日、俺は理久と過ごすようになった。朝、理久を家まで迎えに行くのが俺の日課になったのもこの頃だ。眠そうな理久の手を引いて、学校までの道のりを歩く。俺は理久のボディーガードだ。理久を傷つける全てのものから彼を守る。本気でそう思っていた。 月日は流れ、俺たちは中学生になった。思春期を迎えた俺と理久だったが、相変わらずいつも一緒に居た。俺達にはそれが当たり前だった。だが、周りの目は違った。ある日の放課後、委員会を終えた俺は理久が待つ教室へと急いだ。 「理久、お待たせ」 「宗ちゃん、お疲れ様」 「帰ろうか」 「うん」 俺たちはいつものように並んで帰り道を歩いた。ただいつもと違い、理久が一言も話そうとしなかった。理久の異変に気づいた俺は、彼に問いかけた。 「なんかあった?」 「変だって」 「何が?」 「俺と宗ちゃん。男同士なのに
Last Updated: 2026-04-25
Chapter: 番犬の癒し
俺は理久を抱き締めながら、寝顔を眺めた。長い睫毛に、白い肌。俺は理久の頬にそっと触れた。「ん……」 「起きたか?」「……宗介」俺は理久の唇に軽くキスをした。「途中で寝ちゃったのか。ごめん」「ううん。それより起き上がれるか?」「なんとか」理久は腰を擦りながら起き上がった。すると、理久の中から出てきた俺の欲望がシーツを濡らした。「宗介//これって……」「理久が起きてから掻き出そうと思って」「ん//」「風呂場行こ。やってあげる」「自分でやるよ/」「立てないのに?」「それは宗介が!/」「わかったから、じっとしろ」俺は理久を抱きかかえると、強引に風呂場まで運んだ。「理久、ここ座って、足広げて?」「嫌だ/恥ずかしい//」「しっかり出さないと」理久は顔を真っ赤にしながら、俺の言う通りに足をひらいた。俺は理久の中に指を入れ、少しづつ自分の欲望を掻き出した。指には白くドロっとしたものがまとわりついた。「俺のたくさん入ってる」「だって、宗介が奥までするから//」「そう言いながら、今もここ、ビクついてるぞ」「んぁっ……/////」俺は理久の入口をそっと撫でた。「だめ、宗介/」「どうして?」「また欲しくなる//」「そうだよな。折角、綺麗にしたからな」そこで、俺は自分のモノを理久のモノに擦り付けた。「あぁっ/」「いれないから」「んん……/////」風呂場には、理久の喘ぎ声と、俺の吐息が響いていた。「宗介、激しすぎ。腰動かない」「わるかったって」「ほんとにそう思ってる?」理久は俺のベッドに寝転びながら、上目遣いで言った。「思ってるよ」「ふーん」「まだ怒ってるのか?」「怒ってない。けど……」「けど?」「そこは察しろよ/」と言われても、言ってくれないと分からないこともある。「大学の課題があるから、理久は先に寝てていいよ」「宗介は俺が先に寝てもいいんだ」また怒らせたか?「いや、そういう訳じゃ……」「宗介は昔から鈍感だからね」「ん?」「もういい。寝る!」理久は完全に拗ねてしまった。俺は一旦、課題にキリをつけるとベッドの縁に座った。「理久、こっち向いて?」「嫌だ」俺はそっと理久の首筋にキスをした。「ひゃっ/」「どんな声出してるんだよ」「宗介がそんな所触るから/」「理久、おいで。一
Last Updated: 2026-04-23
Chapter: 番犬の烈情
「理久、先に風呂入ってきていいよ」「一緒に入ろうよ/」「いいのか?」「うん//」頬を赤らめながら、俺を誘う理久が愛おしくて堪らない。今すぐにでも理久を抱き締めたい。 理久が好きだ。好き過ぎて、おかしくなりそうなくらいに。「なら入ろうかな」俺はソファーから立ち上がった。すると、俺の背中に理久が抱きついた。「宗介は、どんな俺でも一緒に居てくれる?」「うん。居る」「なら、今すぐ抱いて」理久の様子が変だ。俺は理久と向き合い、彼の目を見つめた。「今、俺の事見ないで」「どうして?」「ずるいから、俺」「それは俺もだ」俺は理久の唇にそっとキスをした。「俺は理久が好きだよ。きっと、理久が思っている以上に」すると理久は顔を上げ、俺の首に腕を回し、キスをした。理久の舌が俺の口内を舐め回す。そして、理久は俺を床に押し倒した。「俺は宗介が思っているような人間じゃない。今でも、宗介に抱かれたくて堪らない」初めてみる理久の男の顔は、ゾクッとする程、色っぽかった。「理久、綺麗だ」俺は理久の耳元で囁いた。「宗介は余裕なんだな」理久は呟きながら、俺のシャツのボタンを1つずつ外した。「悔しい」そういいながら、理久は俺の身体に舌を這わせた。「んっ」 思わず声が漏れてしまう。「宗介、気持ちいいの?」理久が上目遣いで俺に問う。余裕なんて初めから微塵もない。ただ、理久には余裕のある男に見られたかった。理久はそんな俺のちっぽけな見栄を崩していった。「ね、宗介。答えて?」「どう思う?」けれど俺は本心を隠した。「身体に聞けばいいか」「おい、そこは……/」理久は俺の下着を下ろすと、反り勃ったそれを躊躇いもなく口に含んだ。「んんっ……」「ふふっ、宗介のそういう声初めて聞いた」「理久、離せ」「嫌だ。どんな俺でも一緒に居てくれるんでしょ?」「それとこれとは別だ」「宗介は素直じゃないなぁ」目の前に居るのは誰だ?本当に理久なのか? 「仕方ないな。宗介が気持ちいいって言ったらやめてあげる」そんなこと、言えるわけがないだろ。俺は口をつぐんだ。「残念、聞きたかったな」そういうと、理久は再び俺のモノを口に含んだ。「んんっ……やばっ、いっ」「あーあ、いっちゃったね」「理久が触るから」ゴクンッ…… 「宗介の味だ」「おい、出せって」
Last Updated: 2026-04-22
Chapter: 飼い主の秘密
俺は仁科理久。隣同士に住む犬飼宗介とは幼なじみだ。そして、俺は宗介のことを〝番犬〟と呼んでいる。理由は、どんな時でも俺の傍に居て、守ってくれるから。そんな宗介の事が俺は前から好きだった。自分がゲイだと気づいたのは中学生の頃。周りの同級生が異性を意識し始めた頃も、俺は宗介しか見ていなかった。宗介はモテた。背も高く、頭もいい。その上、イケメンだ。年齢に似合わず、物静かな所も人気だった。だけど、宗介が彼女を作ることはなかった。俺は淡い期待を持った。もしかしたら、宗介も俺と同じなのではないかと。だが、それを聞く勇気もないまま、月日は流れ、俺たちは大学生になった。相変わらず、宗介は俺の面倒をみてくれる。でも、宗介と居ると辛い。きっと、宗介は女の人が好きだから。俺のこの気持ちが報われることはない。 だから俺は、大学で俺に好意を持ってくれたひとと関係を持とうと思った。最低だが、正直、誰でも良かった。だけど、その人に抱き締められた時、俺の全身が宗介以外の男に触れられることを拒んだ。その現場を宗介が見ているとも知らずに……あの時の宗介の表情は、今でも鮮明に覚えている。嫉妬に狂った宗介は美しかった。何度この日を夢見ただろうか? どんな形でもいいから、俺は宗介に抱かれたかった。宗介にとって、俺は何も知らない無垢な幼なじみだ。それを崩す訳にはいかない。だから、俺を抱き締めていた男は〝友達〟だと咄嗟に嘘をついた。いや、友達ではなく、ただの同級生と言った方がよかったか?その相手と関係を持とうとしていたとは、口が裂けても言えない。宗介に本当の俺を知られるわけにはいかない。俺はあえて宗介に〝好き〟と言わなかった。宗介の好きが俺と同じか確かめたかったから。俺はずるい。でもそれくらい宗介が好きで、宗介しか欲しくないのだ。だから、俺は今日も無垢な幼なじみのフリをする。そうすれば、宗介は俺を躾てくれるかな?俺は宗介以外、何もいらない。宗介が俺の頭をわしゃわしゃと撫でる。宗介が俺の手を握り隣を歩く。宗介が俺の頬に触れる。宗介が俺の唇に触れる。宗介が俺を抱き締める。宗介が俺を押し倒す。宗介が俺を犯す。俺の脳内には宗介しか居ない。だから今日も触れて欲しい。なのに、最近、宗介は俺に触れようとしない。俺は宗介に嫌われることでもしたのだろうか。俺は不安で押し潰されそうな日々
Last Updated: 2026-04-19
Chapter: 番犬の寵愛
俺は自分の腕を噛むことで、なんとか理性を保とうと試みた。「ねぇ、宗介、はやく///」 だが、俺の葛藤なんて露知らず。理久は欲望のままに俺を強請ってくる。でも、ただではあげない。「理久、俺と付き合う?」「へ?」なんだその反応は? 理久は俺の身体だけが欲しいのか?「それは……」「付き合うか、付き合わないか。今、決めて」こんなやり方で、理久を繋ぎ止めても虚しいだけ。そんなこと分かっている。 だけど、そんなこともうどうでもいい。 俺は誰にも理久を渡さない。ただそれだけ。「……付き合う」「いい子だ」俺は理久の頭を撫でた。「宗介?」そして、俺は無言で理久を犯した。「あぁぁぁっ///」理久の喘ぎ声と、ベッドの軋む音が部屋中に響く。嘘でもいい。一度でいいから、理久に好きと言われたい。「宗介///もう、だめ……んぁあ///」理久は身体を震わせながら、絶頂を迎えた。「はぁ……宗介……」いったばかりの理久が、俺の胸に顔を埋めた。俺は、理久の髪を撫でながら問いかけた。「今週の日曜日、2人で出掛けるか?」「うん!行く!」理久は嬉しそうに答えた。昔と変わらない理久の素直な一面に俺は癒された。「行きたい所ある?」「遊園地!」俺の質問に理久は即答した。思い返せば、中学くらいまでは理久とよく遊園地へ行ったものだ。「わかった。久しぶりに行くか」「やった!宗介ありがとう」理久は俺に笑顔を向けた。「他にしたいことがあったら言えよ?」「なんか……宗介が優しい」「おい。どういう意味だよ」「いつも優しいけど、今日は特に優しい」理久は俺の顔をじっと見つめた。「それは、理久が俺の恋人になったから」「もう///真顔で言うのずるい/」「誰よりも大切にする」「嬉しいけど照れるだ//」「耳まで真っ赤だ」「宗介のせいだから/」もっともっと、理久の中を俺で埋めつくしたい。俺には理久だけなのだから。俺は理久と向き合い、彼の頬をそっと撫でた。「宗介の手、温かいね」「そうか?」 「それに大きい」「理久の手に比べたら大きいかもな」すると、理久は俺の手に自分の手を重ねた。「この手が俺のことを守ってくれてるんだね」「俺は理久を守れてるか?」「うん」理久は微笑んだ。「いつも俺の傍に居てくれてありがとう」理久のありがとうに俺の涙腺
Last Updated: 2026-04-18
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