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Please Don’t Say You Love Me

Please Don’t Say You Love Me

作家:  Artemisia Xavier完了
言語: English
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概要

Mistress

Bias

Scumbag

Tragic Love

Regret

Remi Sloan had been married to the top scion of the elite circle for five years. To outsiders, their marriage looked like a fairy tale. Everyone said he adored her—that he would even give his life for her if she asked. However, because she could not get pregnant, a few hints from her in-laws became outright demands. The man who had held her hands and promised to protect her for the rest of her life on their wedding day cried in front of her. “Be good… I can’t hold on anymore.” So this was how short a man’s promise could be, because less than two months later, she saw him supporting a pregnant woman in the hospital's obstetrics department, his movements gentle.

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第1話

Chapter 1

朝食を済ませたあと、夫の北条和真(ほうじょう かずま)は申し訳なさそうに私を見つめた。

「朱里ちゃん、海外のプロジェクトで少しトラブルが起きた。どうしても俺が行かなきゃならないんだ」

私——春日朱里(かすが あかり)はただ静かに彼を見つめ、かすかにうなずいただけだった。

和真はそっと私の額に口づけを落とした。

それから、私に掛けていた毛布をやさしく整えると、慌ただしくスーツケースを引いて出て行った。

私はようやく、スマホを握りしめていた手を少しずつ緩めた。

画面には、見知らぬ番号から届いたメッセージが表示されていた。

【あんたなんて、ただの足手まといでしかない。和真が本当に愛してるのは私なの】

そのあとには、海外の住所まで添えられていた。

手のひらには冷たい汗がにじみ、私はこの唐突なメッセージを長いこと見つめ続けていた。

しかも、和真が出張で向かったのは、ちょうど同じ国だった。

こんなの、ただの偶然なのだろうか。

私と和真は幼なじみであり、互いに想い合って結ばれた仲だった。

この界隈では、私が和真にとって、十八年越しにようやく手に入れた、誰にも触れさせたくないほど大切な存在だと、みんなが知っていた。

私が「アイスが食べたい」とひと言こぼせば、彼は店ごと買い取って、そのまま私に贈ってくれた。

私が「花火が見たい」と言えば、街じゅうの夜空を輝かせて、この上ないサプライズを見せてくれたこともあった。

誰もが、和真は私に夢中なのだと言っていた。

私が一本電話を入れさえすれば、たとえ彼が地球の裏側にいても、すぐに私の前に現れてくれる。

仲間に恋愛ボケだとからかわれても、和真はただ笑って、誇らしげにこう言っていた。

「うちの朱里ちゃんには最高のものがふさわしい。そして、その最高っていうのが俺なんだ」

そんな愛に、私はどこまでも深く溺れていった。

だから、攻略が完了したあと、私は思い切った決断をした。

システムに頼み込んで、この世界に残ることを許してもらったのだ。

たとえ短い人生でもいい。それでも私は、和真と生涯をともにしたかった。

なのに今、スマホに映る見知らぬメッセージを見つめた瞬間、心臓がふっと止まったような気がした。

スマホを握る両手が、抑えようもなく震えていた。

冗談なのか、それともただの悪質ないたずらなのか。

あるいは、和真の敵が私を動揺させようとしているだけなのかもしれない。

思いつく限りの理由を何度も並べてみたのに、何ひとつ答えは見つからなかった。

まるで私に信じさせるつもりでいるかのように、その見知らぬ番号はさらにいくつもメッセージを送ってきた。

【和真があんたと結婚したのが愛のためだと、本気で思ってるの?】

【彼があんたと結婚したのは、ただ責任を取っただけよ】

【彼、自分がいちばん愛してるのは私だって言ってたわ】

【病弱で、どうせ誰からも選ばれないあんたを放っておけなくて、責任を取っただけよ】

【和真とお似合いなのは、私のほうなの】

そのあとには、二人で写った写真が何枚も添付されていた。

海辺の大きな岩礁の上で撮ったものもあれば、街を並んで歩きながら撮ったものもあった。

それに――

送られてきた写真を見ていくたび、そこにはいつも、明るく華やかな顔立ちの女が映っていた。弱々しい私とは、あまりにも鮮やかな対比だった。

そして彼女の隣には、必ず見慣れた人影があった。

五年間、同じベッドで眠ってきた、私にとっていちばん近しい人。

スマホが前触れもなく床に落ちた。画面には、さっきまでのトーク画面がなおも明るく光っていた。

向こうは相変わらず飽きもせず、自慢するように送り続けてくる。

まるで、見せつけるための写真がまだいくらでもあると言わんばかりだった。

その写真の一枚一枚には、かつて二人が過ごした幸せな時間の断片が刻まれていた。

私の心は少しずつ、少しずつ冷え切っていった。

昔、私は和真に冗談めかしてこう言ったことがあった。

「もし私を騙したら、私、そのまま消えて、二度とあなたの前には現れないからね」

すると和真は慌てて私を抱きしめた。

「そんなこと言うな。俺はお前を騙さない。だからお前も、一生俺のそばを離れるな」

私はそっと和真を抱き返し、その必死さを子どもっぽいと思って笑った。

けれど今になって、それがまるで予言みたいに現実になってしまった。

いったい、本当の愚か者はどちらだったのだろう。

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