To Tempt My Stepbrother

To Tempt My Stepbrother

last updateLast Updated : 2023-01-28
By:  maramarthaCompleted
Language: English
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“You make me want to do more than kiss you.” “Then do it,” I urge him. “I’m eighteen now.” * * * Life after high school hasn’t been kind to Calum. When his mother remarries again and offers him the option of living with her new family till he figures out his life, he jumps on the opportunity. Cathy is living her best life. Her father has finally found love after her mother’s death. What better way to celebrate it than with a night out at the bar and three of her most favourite people? One drink leads to another and the tipsy Cathy is dared to kiss the hot stranger sitting by himself at the bar. Easy peasy, right? What’s a little tango with a stranger? Until the next day. She finds the hot stranger at her house, sitting comfortably on the couch is none other than her stepbrother. * * * * * This is a spin-off of Bullied By The Badboy.

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Chapter 1

1 || The dare

矢野嘉代(やの かよ)の携帯に、一通のメッセージが届いた。

【お客様の口座(口座番号下四桁8456)より、19時27分に10億円の出金がありました。種別:海外送金、受取人:細川紫穂、備考:埋め合わせ。残高300円】

嘉代はその場で凍りついた。

数日前、会社のプロジェクトで資金が底を突きかけた際、この口座を使おうとした彼女に、神谷一樹(かみや かずき)は真剣な表情でこう言ったのだ。

「嘉代、これは俺たちが付き合い始めた頃からコツコツ貯めてきた結婚資金だ。金額はまだ多くないかもしれないけど、二人にとって特別なものなんだ。結婚以外の理由で、絶対に手をつけちゃいけない」

彼は本気で二人の将来を考えてくれている。そう信じていた。

それなのに、どうして一樹は独断でこのお金を動かしたのだろうか。しかも「埋め合わせ」という名目で、あろうことか細川紫穂(ほそかわ しほ)に送金するなんて。

紫穂は最近、神谷グループの共同経営者で、子連れのシングルマザーだ。仕事以外で二人に接点などあるはずがなかった。

振り返ると、自らの愛を証明するため、家柄という束縛から逃れるために、嘉代は港都の由緒ある家柄という立場を捨てた。

大学を卒業した後は、一介の無力な少女として、清廉な志を持つ一樹に寄り添い、この街でゼロから這い上がってきた。青春のすべてを捧げて彼を支えたのは、ただ二人で歩む未来が欲しかったからだ。

一樹に何か言えない事情があって、結婚を先延ばしにしているだけだと思いたかった。

出張前に「電話はしてくるな」ときつく念を押されていたことも忘れ、嘉代は十一回も彼を呼び出した。ようやく繋がったとき、彼女は叫んでいた。

「一樹、口座から十億円を細川紫穂に送ったのはあなた?結婚資金には手をつけないって約束したじゃない。どうしてこんなことを!」

電話の向こうは騒がしく、どこか観光地にでもいるようだった。一樹は長い沈黙の後、面倒そうに口を開いた。

「嘉代、悪いが結婚は延期だ。紫穂が海外の大口顧客を紹介してくれたんだ。そのための資金が必要だったし、プロジェクトが成功すればリターンも大きい。これが最善の選択なんだよ」

「でも、あのお金は絶対に動かさないって言ったじゃない!どんな顧客なの?私が交渉に行くわ」

焦る嘉代の言葉を、冷淡な声が遮った。

「いい加減にしろ。お前に何ができるっていうんだ?上流社会の連中を相手に、今のお前に何がわかる。黙っていろ!

神谷家という看板がなければ、お前自身に何の価値がある?会社の発展のためなら、誰に金を渡そうが俺の自由だ。まだ籍も入れていない身で、あまり口出しするな」

一言一言が、彼女のこれまでの献身を根底から否定し、その出自までも見下していた。

嘉代は自分の耳を疑った。

その時、電話のすぐそばから、わざとらしい女の声が紛れ込んできた。

「一樹さん、晴翔がアイスクリームを食べたいって。私、手が離せないから、買ってきてくれない……?」

一樹は慌てて受話器を覆い、早口に告げた。

「今日は飲みすぎて疲れているんだ。さっきの言葉は気にするな。得意先が待っているんだ。わがままを言わずに早く寝ろ。少しは俺の立場も考えてくれ」

一方的に切れた通話の音を聞きながら、嘉代の心は完全に冷え切った。

これほどの年月を経て、ようやく一樹の本性を知った。彼はビジネスの論理を盾に裏切りを正当化する、救いようのない利己主義者だったのだ。

神谷グループが何度も倒産寸前に追い込まれたとき、彼女は自分のデザインの版権を担保にしてまで借金を返済した。昼夜を問わず働き続け、クリエイティブと資金繰りの両面から彼を支えた。過労で何度も入院したことさえある。

それなのに一樹は彼女の努力を「当然の義務」として片付け、彼女を「人脈もリソースもない裏方」だと蔑んでいたのか。

その一方で、会社で数回講演をしただけの紫穂には、惜しみない賞賛を贈っていたというのか。

嘉代は何かに憑かれたように、一樹の寝室へと足を踏み入れた。長年、彼は「仕事に集中したいから」という理由で別室で寝ることにこだわっていた。

予備のパソコンを開くと、幸いパスワードは自分の誕生日のままだった。かつて彼は「嘉代、俺はお前に隠し事なんて一生しない」と囁いていた。

震える手で操作すると、パソコンは自動的に一樹のSNSアカウントにログインした。

整理された連絡先の一番上に固定されていたのは、仕事のグループチャットではなく、「SLOVE」という名の個人アカウントだった。

アイコンをクリックすると、パリのエッフェル塔の下で微笑む女性が表示される。紛れもなく紫穂だ。

それが彼女の裏アカウントであることは明白だった。

視界がぐにゃりと歪んだ嘉代は、そのタイムラインを遡った。

最新の投稿は、一時間前の自撮り写真とチャット履歴のスクリーンショット。

【数日前はわがままを言って、彼と喧嘩しちゃった。お詫びにって、彼はネックレスと十億円を贈ってくれたから、素直に預かってあげることにした。

誰かが一生かけて追い求めるものを、私は手を伸ばすだけで手に入れられる。決めた。今度こそ、彼のそばにしっかり留まるわ】

そのネックレスは、先月一樹の画面で見かけたものだ。「客への贈り物だ」と彼は言っていた。

チャット画面には、一樹からのメッセージが残っている。

【紫穂、ごめん。あの頃の俺は力不足で、お前の実家に引き裂かれてしまった。お前が妊娠していたなんて知らなかったんだ。

今の俺には力がある。もう苦労はさせない。少し時間をくれ。早いうちに嘉代とのことを片付けて、俺たちが堂々と一緒にいられる未来を作るから】

嘉代の視界が涙で滲んだ。

苦労させたくない?ならば、彼と苦楽を共にしてきた自分は何だったのか。

心中覚悟で川から自分を救い出してくれたあの男。一文無しでも一生添い遂げると誓い、家柄や運命に抗おうと手を取り合ったあの一樹は、すべて偽りだったのか。

さらに投稿を辿ると、三日前の写真には紫穂と三歳の男の子が写っていた。

【仕事が一段落したら、私と息子はパリで待ってるね】

それは、一樹が出張へと旅立った日だった。

二人には、すでに子供までいたのだ。

紫穂が初めて会社を訪れたとき、一樹はすぐに長期提携を決めた。嘉代は何も知らず、親切心から彼女の息子である細川晴翔(ほそかわ はると)の面倒を見たことさえあった。

今思えば、自分は救いようのない馬鹿だった。

タイムラインに溢れるプレゼント、贅を尽くした記念日、甘い日常の断片。画面の中の一樹は、紫穂を慈しむように大切に育てていた。

それに引き換え、自分はどうだったか。「女らしさがない」「堅苦しい」となじられ、神谷家のために働き詰めて胃を壊しても、返ってきたのは冷たい言葉だけ。

「女がそんなに気を張ってどうする。少しくらいの苦労、大したことないだろ」

たまにはおしゃれをしたいと、アクセサリーや服をねだっても、彼はいつもこう言った。

「他の男にお前の綺麗な姿を見せたくない。そんな金があるなら、結婚資金に回すべきだ」

すべては、彼女にお金をかけたくないがための、もっともらしい言い訳に過ぎなかったのだと、今更気づいた。

嘉代は息が詰まり、膝から崩れ落ちそうになった。

「男の苦労に付き添えば、成功した途端に真っ先に捨てられる」

その呪いのような言葉を、彼女は最悪の形で証明してしまった。

いや、成功を待つまでもなく、彼は最初から裏切っていたのだ。

神谷グループの成功の半分は、自分の心血でできている。

このまま引き下がるつもりなど、毛頭なかった。

かつての一樹は清廉で誠実、不器用だが芯が強く、向上心と一途な真心だけを武器に戦っていた。だからこそ、星のように澄んだ彼の瞳に、人生を賭ける価値があると思ったのだ。

けれど今、その輝きは失われた。ならば、執着し続ける意味などどこにもない。

冷静さを取り戻した嘉代は、長らく連絡を絶っていた番号へと電話をかけた。

「お母さん。以前言っていたこと……一樹と別れて、家が決めた縁談を受け入れるなら、戻ってきてもいいっていう話。まだ、有効かな」

「嘉代……?」

母・矢野朋子(やの ともこ)の声を聞いた瞬間、せき止めていた悔しさが決壊し、嘉代は涙声になった。

「お母さん……私、後悔したの」

自分は、両親にどれほど不義理を働いてきたことか。

受話器の向こうで長い沈黙が流れた。やがて母は、すべてを見越していたかのように、冷徹なほど落ち着いた口調で答えた。

「この縁談は、おじいさんが生前に決められた大切なものよ。あなたの決心が本物なら、来月、青木直弥(あおき なおや)と婚約しなさい。

時間を作って青木家の方々と食事をして、無礼をきちんと謝罪するのよ。もう子供ではないのだから、これが最後の手助けだと分かっているわね」
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A. B.
A. B.
ABSOLUTELY FANTASTIC book! I became deeply invested quickly. I binge read ALL 203 chapters in 3 days! The author put such careful thought into the characters & storyline. This book had me feeling a range of emotions. I can't count how many times I cried, laughed, smiled, paniced, or jumped for joy!
2025-08-31 17:34:31
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Elizabeth Dare
Elizabeth Dare
This book is a must read. I recommend it any day anytime. thanks author for this pieces
2025-05-21 20:59:55
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Jovie
Jovie
I enjoyed reading this book. Nice one
2025-03-26 16:35:26
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Readergirl
Readergirl
Love the book, but is it just me or did the audio stop at "Don't isolate us"?
2024-09-05 22:01:17
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tariro.ofentse.mavahire
tariro.ofentse.mavahire
awesome book highly recommend
2024-02-09 18:31:20
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