Your'e My Only Shinin' Star〜あなたに逢いたい〜

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last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-13
Oleh:  美桜Baru saja diperbarui
Bahasa: Japanese
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真田准(さなだじゅん)は名門真田家の一人息子であり、唯一の後継者だ。 彼は現当主、真田怜士(さなだれいじ)の弟夫妻の一人娘、真田芽衣(さなだめい)を誰よりも可愛がっている。 彼女は13才年下で軽い知的障害があり、それ故に純粋で、彼にとってなんの思惑もなしに一緒に過ごせる相手だった。 だが准の婚約者の座を狙っている女性たちにとって芽衣は邪魔者でしかなく、彼女はそんな女たちによって陰で執拗に虐められていた。 准がその事に気づいた時、芽衣は深刻な病気に罹り既に余命宣告も出されていた。 彼は芽衣に寄り添いつつ、彼女を虐めた連中への報復をした。 「芽衣はお星さまになるの」 彼女の最期の言葉に、准の涙は止まらなかった。

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Bab 1

1

「おめでとう!」

周りから拍手とおめでとうの声に迎えられて、真田准は驚いて玄関先で目をパチパチとさせていた。

目の前には父親である真田怜士と、自分にピアノを教え続けてくれているピアニストの浅野美月、それから叔父の真田聖人と、その妻で美月の親友でもある如月尚。彼女は人気作家でもあった。それから一番下の叔父の英明。

そして真田家に仕える執事や使用人たち。皆が自分の大学合格を祝ってくれていた。

残念ながら、進学先に不満を持っていた祖父母はここにはいないようだが、構わない。

自分は今、目の前にいる人たちの祝福だけで十分だった。

「准、よく頑張ったな」

「はい。ありがとうございます」

父親からの褒め言葉に照れながら、チラリと美月を見ると、彼女も嬉しそうに微笑っていた。

「先生」

「准くん、合格おめでとう。これからも頑張ってね」

「はい。これからもよろしくお願いします」

ペコリと頭を下げた。

するとその時、トテトテと歩いてきた従妹、聖人と尚の娘の真田芽衣(さなだめい)が、准の足にギュッと抱きついてきた。

「じゅんちゃ、おめえとー」

その舌足らずな言葉に、一気に場の雰囲気が柔らかく慈愛に満ちたものになった。

准は彼女の頭を優しく撫でて「ありがとう」と言うと、ひょいとその身体を抱き上げた。

「きゃ〜」

楽しそうに笑い声を上げる芽衣は5歳の女の子で、誰もが目に入れても痛くないほど可愛がっていた。

*

彼女が生まれた時、医師は言いにくそうに疲労困憊の尚に伝えた。

「大きな病院での検査をお勧めします」

と。

どういうことか尋ねると、医師は「赤ちゃんには障害があるかもしれない」と言った。

そこで尚は産後の療養もそこそこに聖人と大学病院に行き、〝芽衣〟と名付けた娘の検査をお願いしたところ、難しい顔をされたのだった。

「正直に言いますと、まだよくわかりません。脳波の検査はもう少し大きくなってからでないと、診断が難しいんです。ただ言えるのは、お子さんの反応から見て、発達に何らかの障害がある可能性があります。定期的に診察しますので、予約を入れておきます」

そう言われて、尚は重く頷いた。この時点で、彼女は聖人との話し合いが必要だと思った。真田家のような家に障害のある子どもがいることを、彼らが受け入れることは難しいだろうと思ったのだ。

大丈夫。一人でも子供は育てられる。

尚はそう覚悟して、夫である聖人に問うた。

「どう?受け入れられる?」

その言葉に、聖人は優しく微笑んだ。

「尚、受け入れるかどうかの話じゃない。この子は俺たち2人の子供だ。絶対に手放さないよ。君も、この子も」

「……」

嬉しかった。でも同時に、不安でもあった。

彼はよくても、聖一や英恵はやっぱり無理だろうと思うのだ。

「尚…」

彼は尚の顔を見て、その不安を察したようにまた言った。

「言ったろ?この子は俺たちの子だ。父さんたちに口を出す権利なんかない」

「でも…」

聖人は尚の頭を撫でた。

「いざとなったら、家を出てもいいんだ。君たちに苦労はさせない」

「聖人……」

「考えすぎないで。まだどうなるか、分からないんだから」

「うん…」

聖人の言葉に頷いたが、尚には分かっていた。

医者があんな風に言った時は、だいたいその通りなのだ。彼らはただ誤診だったと言われない為に、ああやって曖昧な、確信ではない言い方をするのだ。

〝可能性がある〟この言葉は良いようにも悪いようにも捉えられる。

だから尚は、最悪な状況を想定して心の準備をしておいた。

そしてこのことを皆に告げた時、やっぱり聖一と英恵は眉を顰めた。

「どういうこと?要するに、その子に障害があるってこと?」

英恵は嫌そうにそう言った。

「母さん、だったらどうだっていうんだ?」

聖人が険しい顔で問うと、彼女は一瞬視線を逸らしたが、すぐに聖一の方を見て勇気を得たかのように言い放った。

「もしそれが本当なら、施設に預けてしまいなさい」

「母さん!」

聖人が大きな声を出したからか、芽衣がふぇ…と泣き出した。

尚はあやす為にすぐに立ち上がり、部屋を出ようとした。

その背中に向かって、英恵はまた言った。

「尚さん、辛いだろうけど手放しなさい。子供なら、またできるわ」

「あり得ない!!」

ピタリと立ち止まった彼女だったが何も言わなかった。代わりに聖人が怒りも顕にそう喚き、話にならないとばかりに尚の後を追った。だがー

「聖人」

父親である聖一の、静かな声に立ち止まった。

「手放せないなら、離婚しなさい。尚さんには十分な慰謝料をやろう。外で会えばいい」

そう言われ、彼の額には太い青筋が瞬時に浮かび上がった。

「ふざけるな!!」

彼は一言そう怒鳴りつけ、前を歩く妻を追いかけた。

それを見送って聖一はため息をつき、英恵は眉根を寄せた。

その時ー

「父さん」

最初から最後まで静かに事の成り行きを見守っていた怜士が、口を開いた。

「あなたの考えはもう時代にそぐわない。例え障害があったとしても、私はあの子を受け入れます」

「怜士っ」

聖一の叱責にも、彼はしれっとまた言った。

「それくらいのことも受け入れられないなんて、あなたの力も大したことありませんね」

「なんだと…?」

「あなた…」

剣呑な雰囲気に、英恵が夫の腕をそっと撫でた。

だが、怜士は例え父親だろうと容赦がなかった。

「なんです?事実でしょう?言っておきますけど、全ての決定権は当主である私にあります」

「お前…っ」

ぶるぶると拳を震わせる父親を、怜士はじっと見つめた。

「あの子がうちの弱みにならないと言えるか?」

悔しげにそう吐き出した聖一に、

「弱み?」

彼はバカバカしいというようにフッと嗤い、口を開いた。

「私と准がいる限り、そんなことにはなりませんよ」

「准?あれは優しすぎる。役には立たんだろう」

訝しげにそう言った聖一に、今度こそ怜士はバカにしたように嗤った。

「今更ですけど、衰えましたね。あの子は、その時がきたら私よりも容赦ありませんよ?理解できたら、大人しくしていてください。でないと、あなた達のほうが手放されることになりますよ?」

「な…!」

「怜士!なんてこと言うの!?」

両親揃っての怒りにも頓着せず、彼はくるりと背を向けて立ち去って行った。

残された2人は呆然としながら、やがて自分たちの住まう別邸へと戻って行ったのだった。

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