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第94話

Penulis: ラクオン
これは、梨花が助けに入ったという何よりの証拠だった。

さらに和也は続けた。

「他に言うことはないよ。桃子と啓介が一緒に消防通路に入って、その後すぐ啓介が叫び声を上げた。そして桃子は別の階段から逃げて......エレベーターで三階に戻った。

監視映像を潰せば、全部梨花のせいにできるとでも思ったんだろうな。でも結局、自業自得だよ」

「......そうとも限りませんよ」

梨花は少し笑って、満足そうに食器を片付けながら言った。

「一真がいる限り、彼女が本当に痛い目に遭えるかどうかは分かりません」

本来、事件は桃子の強い意志で訴訟手続きに入っていた。

誰が啓介を傷つけたにせよ、その責任は取らなければならない。

和也は眉をひそめた。

「人を好きになったら、そこまで盲目になるものなのか?」

梨花は静かに言った。

「とりあえず、警察に電話してください。映像をコピーしてもらわないと」

まずは自分にかけられた濡れ衣を落とすことからだ。

通報を受けた警察は、すぐさま二人の警察官を漢方医院へと派遣した。

この事件は、規模としてはそこまで大きくない。

しかし、鈴木家が絡んでいる以上、多少厄介な面もある。

できるだけ早く処理したいのが本音だった。

二人の警察官のうち一人は、以前梨花の聴取を担当した女性警官だった。

病院に到着すると、彼女は同僚とともに車を降り、真っすぐ受付へ向かう。

警察手帳を提示しながら、丁寧に声をかけた。

「こんにちは。潮見市警察署の者です。鈴木奥さんは今どちらの階にいらっしゃいますか?」

上層部の指示通り、丁寧に、慎重に。

なぜかというと、潮見市で絶対に敵に回してはいけないのは、黒川家と鈴木家だからだ。

「鈴木奥さん......ですか?」

受付の看護師は一瞬戸惑った。

「どの鈴木奥さんですか?」

女性警官が答えた。

「鈴木一真さんの奥さんです」

「え?」

受付の看護師はさらに困惑した。

桃子さんって、もう正式に鈴木家に嫁いでたの?

ずっと恋人関係って聞いてたのに、実はもうお嫁さんだったなんて!

彼女は喜々として笑顔で答えた。

「三階です。颯真先生の診察室のほうにいますよ。ご案内します!」

「ありがとうございます」

礼を述べて、一行は三階へと向かった。

その頃、桃子は昼寝をしていたらしく、ドアを開けた
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