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第1218話

Author: 落流蛍
病院に着き、ベッドに横たわる華恋の姿を見るなり、栄子は慌てて水子に事情を聞いた。

だが、水子も詳しいことまでは分かっていなかった。

ただ、どうやら哲郎と拓海が裏で何かを仕組んでいたらしい、という程度だ。

「華恋は、もう時也さんの正体を知っているわ」

水子は声を潜め、ドアの方へちらりと視線を向けた。

栄子は入ってきた時に、すでに時也が廊下に立っているのを見ていた。

今この言葉を聞いて、なぜ彼が中に入らず、外で待っているのか、すぐに理解した。

「じゃあ……」

栄子が言いかけると、水子は静かに首を振った。

「今はまだ状況がはっきりしないの。マイケルが言うには、華恋が目を覚まさないと何とも言えないって」

そして、ふっと笑みを浮かべた。

「重い話ばかりだから、ひとついい知らせを教えてあげる」

「いい知らせ?」

その言葉を聞いた瞬間、栄子の目がぱっと輝いた。

「賀茂哲郎が死んだの」

「えっ?本当に?!」

それは確かに、これ以上ないほどの朗報だ。

栄子は思わず声を上げ、顔を明るくした。

「そうよ。しかも、時也さんが自ら手を下したの。でも、商治から聞いた話では、たと
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    病院に着き、ベッドに横たわる華恋の姿を見るなり、栄子は慌てて水子に事情を聞いた。だが、水子も詳しいことまでは分かっていなかった。ただ、どうやら哲郎と拓海が裏で何かを仕組んでいたらしい、という程度だ。「華恋は、もう時也さんの正体を知っているわ」水子は声を潜め、ドアの方へちらりと視線を向けた。栄子は入ってきた時に、すでに時也が廊下に立っているのを見ていた。今この言葉を聞いて、なぜ彼が中に入らず、外で待っているのか、すぐに理解した。「じゃあ……」栄子が言いかけると、水子は静かに首を振った。「今はまだ状況がはっきりしないの。マイケルが言うには、華恋が目を覚まさないと何とも言えないって」そして、ふっと笑みを浮かべた。「重い話ばかりだから、ひとついい知らせを教えてあげる」「いい知らせ?」その言葉を聞いた瞬間、栄子の目がぱっと輝いた。「賀茂哲郎が死んだの」「えっ?本当に?!」それは確かに、これ以上ないほどの朗報だ。栄子は思わず声を上げ、顔を明るくした。「そうよ。しかも、時也さんが自ら手を下したの。でも、商治から聞いた話では、たとえ彼が引き金を引かなくても、賀茂哲郎は明日までもたなかったらしいけど」「それこそ自業自得だわ!あの狂った男が死んだんだもの、華恋さんも、やっと賀茂家の影から解放されるね」その言葉に、水子の笑顔が一瞬、固まった。まだ拓海がいる。そして、彼の背後にいる、あまりにも恐ろしい存在……「水子さん?どうしたの?私、何か変なこと言った?」水子は我に返り、首を振った。「ううん、何でもない。ただね。華恋は本当に、ようやく苦労が報われる時が来たんだなって思って。目を覚ましたら、時也さんとちゃんと幸せに暮らしてほしい。時也さんが華恋を欺いたのは事実だし、それは確かに悪い。でも最初は、時也さんだって、華恋が賀茂哲郎の婚約者だなんて知らなかったんだから」「うん……私も、華恋さんと時也様が、これからは穏やかに暮らせたらいいなって思う。ここまで来るの、本当に大変だったもんね。賀茂哲郎も死んだし、もう誰も二人を邪魔しない。だから今こそ……」そこまで言いかけた時だった。ベッドに横たわる華恋のまぶたが、かすかに動いた。栄子は思わず立ち上がり、言葉を失った。水

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