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第618話

Auteur: 北野 艾
「高坂さんが、詩織さんを助けたんですか?」

密は目を丸くして驚きの声を上げた。「それ、ものすごい借りになっちゃうんじゃ……」

密は詩織のために温かいスープを器によそいながら、ふと思い直したように首を振った。

「いえ、違いますね。そもそも詩織さんが誘拐されたのは、あの狂った義妹のせいなんだから。高坂さんが助けるのは当然の義務です!借りなんかじゃありません!」

「そう単純に割り切れる話でもないけどね」

詩織はそこまで深く考えていない様子で、苦笑混じりに答えた。

「私のせいです。やっぱり、私がずっとそばについているべきでした」

密の声が湿っぽくなる。どうやら、自責の念に駆られているようだ。

「防ぎようがなかったのよ。あなたを責めたりしないわ」

まさか静姫があそこまで常軌を逸した行動に出るとは、誰も予想できなかったのだ。

そもそも静姫とは、過去に一度顔を合わせた程度の関係でしかなかった。

一寸先は闇と言うが、いつどこから災厄が降りかかるかなんて、誰にも分かりはしない。

それでもまだ沈み込んでいる密を見て、詩織は努めて明るく振る舞った。

「せっかくの社員旅行なんだから。
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Commentaires (1)
goodnovel comment avatar
桜花舞
で、結局響太朗は誰が助けたかは知らせてないってことかな 前の時も聞かれても有耶無耶にしてたけど、 柊也と何かやり取りしてるのかな トラブルって静姫のことだったの?
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