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第770話

Penulis: アキラ
喬念は薬を手に林華の部屋へ戻る道すがら、ずっと楚知耀と虎衛の兄たちのことを心配していた。

もし突厥の兵器に皆毒が塗られていたら、天光の兵士たちは斬られた後、ずっと治らず、命を落とすのではないか?

本当に悪辣だ!

後で、五郎と七郎に師匠が研究した解毒の処方箋を持って帰らせよう!

そう思いながら、彼女はついに林華の屋敷に戻り、戸を開けたが、中にいたのは下男ではなく、章衡だった。

「はあ?」

喬念は無意識のうちに拒絶の態度を示した。「何故に参った?」

章衡は立ち上がり、喬念に微笑みかけた。「華殿が重傷にて都へ戻り、容態危機と聞き、われは華殿と幼き頃より共に育ったゆえ、無論参らねばなりませぬ」

この理由は十分で、喬念は疑わず、おのずと進み出た。

「突厥の刀には毒が塗られており、彼の傷は未だ癒えておりませぬ」

喬念は、章衡はかつて突厥と何年も戦った将軍なのだから、このことを知っているはずだと思った。

このことを聞くと、章衡の顔色はやはり険しくなり、密かに罵った。「突厥のやり方はかねてから残忍だ。平陽王は恐らく大いに苦戦するであろう」

国家の大事においては、章衡ははっきりと区別していた。

突厥は残忍で、当時彼は危うくあの戦場で命を落とすところだった。

彼は平陽王もあの狡猾で残忍な者たちの手にかかってほしくなかった。

喬念は、この点において、章衡は信頼できると分かっていたので、言った。「解毒の処方はござります。わたくしは五兄上と七兄上に持ち帰らせるつもりでございます」

章衡も、喬念が言う五兄上と七兄上が虎衛の五郎と七郎のことだと分かっていた。

すぐに、思わず呟いた。「そちは彼らと知り合ってまだ数月にもなるまい。何故にかくも親しげに呼ぶのだ?」

自分の実の兄には、一言も声をかけようとしないというのに。

ただこの言葉は、章衡は言わなかった。

口に出せば、喬念に何をされるか分かったものないかと恐れたからだ。

しかし、たとえこの言葉を口に出さなくても、喬念は容赦なく章衡に鼻で笑った。それから前に出て、林華に薬を飲ませようとした。

それを見て、章衡はすぐに言った。「われがやろう!」

彼は今日、手柄を立てに来たのだ。どうして喬念に手ずからやらせることができようか?

ましてや、重傷で昏睡状態の人間は、薬をあまり飲めない。少しずつ飲ませなければなら
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