Partager

第1759話

Auteur: リンフェイ
辰巳が会社にはいないことを知り、咲はそのまま会社の前で待ち続けた。

理仁から辰巳は今会社に戻る途中だと聞いた。

この時、咲は少しだけ後悔していた。彼が会社にいないとわかっていれば、事前に彼に電話したのに。しかし、それではサプライズにならない。

辰巳はスカイロイヤルホテルに行っていたので、咲をそんなに長く待たせることはない。

辰巳は会社に戻る途中、突然咲が訪ねてきた理由を考えていた。

理仁から咲が会社に来ているとだけ伝えられ、その目的は教えてもらっていない。

咲が浩司の車で彼の前を去っていったあの日以来、辰巳は数日彼女に会っていなかった。電話で連絡はしていたが、毎回辰巳が電話をしても彼ばかりが話していて、咲はずっと聞き手に回っていた。

辰巳は咲のおばである朋子が来ていると知り、会いに行きたかったのだが、誰にも邪魔されずに、おばと二人の時間を楽しみたいと言って咲がそれを断わった。

咲がそう言うと、辰巳は彼女がおばといる時間を邪魔しないように会いに行くのはやめておいた。咲はこの二十数年、朋子から家族の愛を受け取っていたから、おばの前では小さな女の子のように甘えるはずだ。そんな
Continuez à lire ce livre gratuitement
Scanner le code pour télécharger l'application
Chapitre verrouillé

Dernier chapitre

  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2684話

    理仁は蒼真にそう言いながら、陽たちのいる前方へ駆けていった。蒼真は軽く走りながらついていった。「以前から結城家とは親密な付き合いをしてきたし、今後は親戚になるのでよかったです。そうじゃなかったら、こんな朝早くから訪問するのは申し訳なくて、できないところでした」周りの住宅地はまだこの時間閑静で、たまに誰かが早朝のジョギングに出ている程度だった。「瀧君が帰ってくることも少ないし、そんな中せっかく来たので、急いで友達のところに来た気持ちは理解できます。彼の成長には驚かされます。さっき車から降りてきて、駆け寄ってくるスピードも早かったです。運動神経に関しては、陽君はいくら頑張っても彼には追いつけないでしょうね」蒼真は言った。「人それぞれ長所、短所、ありますから。瀧の短所は食いしん坊なところです。毎回戻ってくると、新について回るのが好きなんですが、新をおだてていろんな美味しい物を作ってもらっています。あの小さなお腹がまん丸になっても、まだ食べようとするくらいに。遥は食べ過ぎる瀧のことを心配していますが、毎日訓練して、かなりの運動量なので、太らずに済んでいるんです」「まあ、子供というのはだいたいそんなものかもしれませんね。大人になれば大丈夫です。ばあちゃんからも、俺は小さい頃食べるのが好きだったと言われましたが、大人になってからは自分がそんなに食欲旺盛だとは思いませんから」大人になって、自分で自分をコントロールできるようになれば、好き勝手食べるようなこともなくなる。蒼真は頷いた。「それならいいんですけどね。そうじゃないと、ここまで食いしん坊だったら、美味い物で誘惑されて、誰かに騙されるかもしれませんから」彼らは住宅地の中を三十分ほどジョギングして帰ってきた。彼らが家に戻ってきた時には、唯花もすでに起きていて、庭を一人ゆっくりと散歩していた。陽の楽しそうな笑い声が聞こえると、彼女は屋敷の門のほうへ歩いていった。「あ、おばちゃん」陽と瀧は大人二人の前まで走り出て、彼らよりも先に門を抜けて敷地内に入った。唯花の姿を見ると、陽は小走りで駆けていった。その後に瀧が続いた。「おはようございます」「あら、瀧君?どうしてここにいるの?」唯花は瀧も一緒にいたことに驚いた。唯花は善の車が庭に駐車されているのを見て、

  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2683話

    理仁はおかしくなって言った。「二人が仲の良い友達になれたのも、同じタイプの人間だからだったんですね。こちらも、陽君に朝早く起こされて、仕方なく彼を連れてジョギングに行くところだったんです。蒼真さん、それなら一緒に外に行きましょうか」理仁は蒼真と瀧二人も一緒に外へ行こうと誘った。蒼真は笑って言った。「じゃ、ちょっと出かけましょう。俺ももう寝る気はないですし」そして瀧に言った。「瀧、陽君を連れて前を行くんだ、でもあまり遠くに離れないように」「いえ、陽君が瀧君を連れてと言うべきでしょう。お二人のほうがお客さんなんですからね。俺と陽君でしっかり案内しないと」陽と瀧はすでに手を繋いで走っていった。蒼真は言った。「あの子は、すぐに人付き合いができるし、記憶力も抜群なんです。一度来た所は道も覚えてしまうんですよ。道端にある草花ですら全部記憶していますからね、俺よりも植物について詳しいですよ」理仁は言った。「彼のお師匠さんは、あの医術も毒にも詳しい依茉先生ですからね」依茉自ら瀧に教えた時間が少なくても、彼女の師匠である名医が面倒を見ていた。それに暮らしているのは薬草ばかり植えられた場所だから、多くの薬草についても詳しくなっている。瀧の記憶力がかなり良いことは、周りはみんな知っていることだ。「瀧君は性格も良いです」「それは理仁さんがあの子の良いところしか知らないからです。わがままな姿を見たことがないでしょう?あの子はとてもわがままな子なんですよ。彼を養子に迎えたばかりの頃、食べては寝て、寝ては食べ、特に会話もしないし、頭の悪い食いしん坊かと思ってましたよ。まあ、あの頃は見誤っていましたけどね」蒼真は瀧の文句を言いながらも、愛情に溢れた眼差しで、笑っていた。瀧はまだ少し養父である蒼真に懐いていないので「お父さん」ではなく、ずっと「蒼真おじさん」と呼んでいる。遥のことは実の母親でないことを知ってからは、少し遠慮気味に「お母さん」と呼んでいる。理仁は蒼真を少しからかうように言った。「そんなふうに言って、実はとても喜んでいるくせに。こんなに頭が良くて可愛い子なんですから」蒼真はにやにや笑った。「もう少し実力をつけてくれるといいんですけどね。そうすれば誰からもいじめられないでしょう。うちの双子に関し

  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2682話

    「それならよかった。今お宅の門の前にいるんです。お宅の執事が開けてくれたので、後で会ってから話しましょう」そう言うと、蒼真は電話を切った。理仁はどういうことかよくわからなかった。彼が陽のほうを向くと、陽も同じく彼を見上げた。「おじちゃん、どうしたの?何かあった?」陽は尋ねた。理仁は陽の頭を撫でて言った。「誰かさんが陽君と同じように、朝早くに起きてここまで来たらしい」それに、一体何があったのかよくわからない。善と姫華の結婚に何か問題が発生して、蒼真が説得してほしいと頼みに来たのだろうか?しかし、理仁では無理だ。唯花ならそれができるだろうが。するとすぐに、蒼真が弟が普段乗っている車で門から入ってきた。そして車は庭にとまった。蒼真が車から降りてくる前に、後部座席のドアが開き、中から小さな影がぴょんと跳び下りてきた。そしてすごいスピードで理仁たちのほうへ駆けてきた。「陽君、陽君、僕だよ」その素早い人影は、なんと瀧だった。「りょう君!」陽は瀧が来たのを見てすぐに理仁の手から離れ、小走りで彼のほうへ駆けていった。二人は近寄ると、嬉しそうに抱き合っていた。夏休みに遊んでから、二人は暫くの間顔を合わせていなかった。二人とも以前よりも少し背が高くなっていた。瀧は毎日長時間武術の稽古をしているせいか、陽よりも背が伸びるのが早かった。陽よりも頭半分ほど背が高く、体つきもしっかりしている。さっき瀧が車から跳び下りてくる動作を見て、理仁はすぐに彼がかなり成長したことがわかった。きっと今では陽三人がかりでも、彼には勝てないだろう。瀧は本当に生まれつき武芸を学ぶのに適した人材らしい。「りょう君、どうしてここに?」親しい友人の姿に、陽は大喜びして尋ねた。瀧は答えた。「先生と一緒にお母さんと師匠に会いに戻ってきたの。先生が一週間休みをとってくれたんだよ。蒼真おじさんとお母さんがこっちに用事があるって、だから僕もついて来たんだ。陽君、君のところで二日くらい遊んでから帰るよ」蒼真と遥の養子である瀧は、そう言いながら、指二本を突き出して、星城で二日遊ぶと陽に伝えた。陽は言った。「ぼくもお休みなんだ。だけど、明日はようちえんに行かなきゃ」瀧は言った。「休めばいいじゃん。僕だって休みをも

  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2681話

    静かに夜が過ぎていった。そして翌日、日曜日。幼稚園が休みの陽は、朝早くに目を覚ました。起きてから、彼は唯花の部屋のドアをノックした。理仁がドアを開けた。「理仁おじちゃん、おばちゃんは起きてる?おばちゃんと遊びたいんだ」理仁は陽を怒ってはいけないと自分に言い聞かせるように、深呼吸をして心を落ち着かせた。そして穏やかな声で言った。「陽君、今何時かな?こんな早い時間に起きたのかい?もう少し長く寝ていていいんだよ。普段、幼稚園に行く時は、お日様が起きろって言っても起きようとしないくせに、幼稚園が休みだと、こんなに早起きをして」陽は口を尖らせて言った。「おじちゃん、ぼく、目が覚めたら寝られないよ。一緒に遊ぶおともだちもいないから、おばちゃんに遊んでもらうんだ」今、陽は市内にある理仁の個人邸に来ているのであって、琴ヶ丘にはいない。琴ヶ丘にいれば、他の子供たちと遊ぶことができるから、唯花を探しにくることはなかったのだ。理仁は仕方なく、彼を抱き上げて言った。「おばちゃんはまだ寝ているから、おじちゃんが付き合おうか。何して遊びたい?」「お外に遊びに行きたい」「家で、おもちゃで遊ぶのじゃダメかな?」陽は首を横に振った。「一人で遊ぶのはたのしくない。おじちゃんはおもちゃで遊べないし」理仁は笑った。「わかった。じゃ、おじちゃんと一緒に朝のジョギングに行くのはどう?着替えるから待ってて」理仁は陽を抱いたまま部屋に戻り、彼を下におろして小声で注意した。「おばちゃんがまだ寝ているから寝室で大きな声を出したらダメだよ。おじちゃんは着替えてくるからね」陽は頷いた。理仁はスポーツウェアを手に取り、ズボンをはきかえてから、陽が言うことを聞かずに、唯花が寝ている邪魔をするのではないかと心配し、上着を持って歩きながら着替えた。陽がさっきの場所から動かずに、おとなしく待っているのを見て、彼はようやく安心した。「さあ、行こう。おじちゃんが外に連れていってあげるよ」陽は嬉しそうに理仁について出ていった。「ねえ、おじちゃん、おかあさんっていつ帰ってくるの?」「それはおじちゃんにもわからないな。陽君はおかあさんのことが恋しくなった?」陽は頷いた。「夜寝るときに、おかあさんに会いたくなるんだ」

  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2680話

    「もちろん、これからも諦めずにリハビリを頑張るよ。君が帰ってきた頃には、きっと二、三メートルは歩けるようになってるかもな。そうだ、唯月さん、いつくらいにこっちには戻る予定なんだ?」唯月は暫く黙っていてから言った。「もしかしたら、年末になるかも。年越しはそっちでしようと思ってるから」「そんなに長い間なのか。陽君が会いたがったらどうする?」「唯花が面倒を見てくれるから心配してないの。あの子が本当に会いたくてたまらないって言うなら、週末に時間を作って会いに戻るわ。時間がなかったら、結城さんにお願いして週末だけ連れてきてもらうしかないわね」彼女はこれからどんどん忙しくなるはずだ。ここ暫くの間は、息子と一緒に過ごす時間は減ってしまうだろう。「陽は生まれてからずっと唯花が傍でお世話をしていたから、大丈夫。それに年越しまでそんなに長い期間というわけでもないから、あっという間に時間は過ぎるわ」「……俺が君に会いたくて我慢できないんだ!」隼翔は本音をもらした。陽が寂しがるんじゃないかとまず口に出したのは、口実のようなもので、実際は彼自身が唯月に会いたくてたまらないのだ。そんなに長い間彼女に会えないとなると、彼は寂しくて頭がおかしくなりそうだった。電話で声を聞いたり、テレビ電話で彼女の姿が見られたとしても、恋しい気持ちを完全に和らげることはできない。陽は小さい頃から叔母である唯花と一緒に暮らし、二人は親子のように仲が深いから、母親が傍にいなくても泣き喚くことなく、すぐに慣れるだろう。しかし、隼翔はそうじゃない。長い間、彼は毎日唯月が傍にいることに慣れきってしまっていた。「唯月さん、君に会いたくなったら、そっちに会いに行ってもいいだろうか?心配しないで、君に世話をしてもらう必要はないから。うちにはプライベートジェットがあるから、ボディーガードたちを連れて行けば、彼らが身の回りの世話をしてくれる。俺だって、忙しい君の邪魔をすることはしないよ。ただ、会って、一緒に食事して少し話ができればいいんだ。それに、週末を利用して行く。月曜日には仕事もあるし星城に帰るから」唯月は温かい気持ちになり、優しい声で返事をした。「それなら、週末に陽と一緒にこっちに来て」「俺は唯月さんと二人っきりの週末を過ごしたいんだよ。お邪魔虫の陽

  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2679話

    「今後はもう勝手に考えるのはやめてね。私は本当に今のあなたを嫌ったり、鬱陶しく思ったことはないんだから。前、私が豚みたいに太っていても、あなたは私がデブでブサイクだって嫌がったことはないでしょう?」隼翔は急いで口を開いた。「君のどこがブサイクだったって言うんだ?以前はふくよかだっただけだ。ブサイクなんじゃないよ」「いいえ、見た目が悪いのは確かだったわ。自分で鏡を見るのも、肉がついて太くて嫌気がさすくらいだったもの」あんなバカな真似は二度としないと唯月は心に誓った。これからは自分をちゃんと大事にして生きていく。ストレスから食べ過ぎてあそこまで太ることは絶対にしてはいけない。ダイエットに成功する前、あんなに太っていたから、BMI値も高く、尿酸値もあがっていた。体重を落としてから、尿酸値も正常にもどったし、脂肪肝も改善された。「唯月さん、陽君にはおもちゃも服も買ってあげたんだろう?俺には何もないの?」隼翔は話題を変え、陽にヤキモチを焼き始めた。「あなたは足りないものはないでしょう?陽はまだ小さくてすぐに大きくなるから、ほぼ毎年新しい服を買い足していかないといけないんだもの。あなたはそれ以上背も高くなることはないし、去年の服だって今年も着られるでしょう?」唯月は笑って言った。「そっちに帰る時に、柏浜名物でも買って帰るわ」隼翔はそれでもヤキモチを焼いた様子で言った。「陽君は大人になって結婚したら、奥さんから心配してもらえるだろう?陽君はいつか離れていくけど、一生傍にいるのは俺だよ。だから、もっと俺のほうに関心を向けてくれてもいいはずなのになぁ。俺も新しい服を君からもらいたいな。君がくれるものならなんだって嬉しいんだから」唯月はあまり隼翔にプレゼントをしてくれない。以前、再婚するつもりがなかった彼女は彼の告白を断わっていた。今はまだ彼と結婚するとはっきり言っていないが、唯月はすでに隼翔とは恋人のような雰囲気を出している。周りの誰の目から見ても、二人はもうカップルに映るほどだ。それで隼翔はすでに唯月の夫になったような気分でいる。残りの人生を彼女と共に歩んでいくつもりだ。たとえ最後まで唯月から結婚すると言われなかったとしても、彼はずっと彼女の傍から離れる気はない。二人が今のようなとても仲が良い親友としての関

Plus de chapitres
Découvrez et lisez de bons romans gratuitement
Accédez gratuitement à un grand nombre de bons romans sur GoodNovel. Téléchargez les livres que vous aimez et lisez où et quand vous voulez.
Lisez des livres gratuitement sur l'APP
Scanner le code pour lire sur l'application
DMCA.com Protection Status