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第7話:仕組まれた罠

Author: 秦江湖
last update publish date: 2026-08-27 15:08:57

地下の工房には、金属の焼ける匂いと研磨機の乾いた音が満ちていた。

「おいおい、お嬢ちゃん。本当に自分で石を留める気かい?」

腕組みをして怪訝な顔を向けたのは、黒羽家専属の老貴金属職人・源蔵だった。

無骨で傷だらけの手にヤスリを握り、真白の細い指先を値踏みするように見つめている。

「素人が五カラットの極上ダイヤを扱えば、爪一本狂っただけで石がお釈迦になるぞ。泣き言を言って放り出すのがオチだ」

「泣き言は言いません」

真白は作業エプロンの紐をきつく締め直し、源蔵の目をまっすぐに見据えた。

「爪留めの角度も、プラチナの熱処理手順も頭に入っています。失敗したら、私の命で償う覚悟です。……教えてください、親方!」

琥珀色の瞳に宿る熱気。

源蔵はしばらく真白を睨みつけていたが、やがてフッと苦笑いを漏らし、作業台を指差した。

「……いい目ぇしてやがる。蓮の若旦那が連れてきただけのことはあるな。ほら、拡大鏡を覗け! 夜明けまでに一ミリの狂いもなく爪を倒すんだ!」

そこからは、自分との極限の戦いだった。

拡大鏡の向こう、ミクロの世界でタガネを握る。手の震えを抑え、呼吸を整え、プラチナの極細のアームにダ
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