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第 716 話

Penulis: 一笠
「お兄さん、お客様がいらっしゃるんだけど」優奈は甘えた声で注意した。

「見えてる!」達也は苛立ちを隠せない。「先に質問に答えろ!」

そもそも優奈が病院まで達也を呼び出し、会社を立て直してくれるよう頼んできたとき、彼は正義のために仕方なく、密かに彼女と協定を結んだのだ。

会社に戻って優奈を助ける代わりに、彼女も分別をわきまえ、正義をこれ以上刺激しないこと。それが条件だった。

正義を騙した以上、優奈が約束を守ってくれることを願っていた。少なくとも、正義が無事退院するまでは。

なのに、正義はまだ入院中だというのに、優奈は経済記者と連絡を取っていた。記事が出たら、その嘘がバレてしまう。

「お兄さん、お
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