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第210話

Author: 浮島
その馴れ馴れしい口調に、蒼空の顔から次第に笑みが消え、視線を逸らした。

瑛司は手にしていた護符を老婦人の手に押し返す。

「買わない。返すよ」

老婦人は両手で護符を押さえ、警戒したように瑛司を睨んだ。

「だめよ。手に取った時点で、この護符の効力はあなたに移ったの。ほかの人にはもう効かないから、買い取らなきゃだめだよ」

瑛司は面倒くさそうに言う。

「じゃあ捨てる」

そう言って、本当に護符を投げ捨てようとした。

老婦人は慌てふためき、彼の手から護符を奪い取る。

「何してるの!返しなさいよ!」

護符を取られた手を引っ込め、瑛司は静かに腕を下ろした。

蒼空は、結局お金を取れなかった老婦人を横目に、興味を失ったように視線を外す。

老婦人は護符を抱きしめるように撫でながら、怒りを込めて睨み上げた。

「顔だけ良くても中身がこんなんじゃ台無しだね。買わないなら買わないでいいけど、物を投げるなんてどういう教育受けてんのさ!」

蒼空は心の中で思わず頷く。

そうそう、もっと言って。

もっと罵ってやって。

老婦人は数回荒い息をついてから、再び口を開いた。

「いい?この護符はね
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