Share

裏切り者には復讐を

Author: るな
last update Petsa ng paglalathala: 2026-09-26 17:25:02
私は鏡の前でドレスに着替えながら、世那に問いかけた。

「世那。今日、仕事は?」

「この土日は休み」

「珍しいわね。最近、ずっと仕事してたのに」

「やっと、案件が落ち着いたんだ。まぁ、でも、月曜日からまた忙しくなるけどね」

「そうなのね」

「忙しくても、麗奈さんとの時間は作るから安心して」

そう言いながら、世那はドレスの背中のチャックをゆっくりと上げた。世那の手が微かに私の背中に触れた。それだけなのに、私の身体は熱くなった。

「ね、知ってた?」

「なに?」

「麗奈さんは、ここにホクロがあるんだよ」

すると、世那は私の背中と腰の境目を人差し指で押した。

「ひゃっ//」

「麗奈さん、何処から声出してるの?」

「だって、世那が触るから……//」

「ほんとに麗奈さんは可愛いね」

「私は可愛くない/」

このままでは、また世那に流されてしまう。今こそ、年上の威厳を見せる時だ。

「世那、着替えたから帰るわよ」

「うん」

「聞いてる?」

「聞いてるよ」

私はハンドバッグから財布を取り出し、三万円を世那に手渡した。

Patuloy na basahin ang aklat na ito nang libre
I-scan ang code upang i-download ang App
Locked Chapter

Pinakabagong kabanata

  • 婚約者の裏切りを知った夜、私は彼の実弟に奪われた   愛だけでは語れない

    「今から半年前です。娘の一花は、幼い頃から、心臓に疾患を抱えていました。そして、その日、一花は発作で倒れ、緊急搬送されました。そのまま手術をし、一命は取り留めましたが、それと同時に、莫大な治療費が僕にのしかかりました」俺は倉木の話を聞いて悟った。倉木は恭吾にとって、ちょうどいいカモだったのだ。弱っている倉木の心に寄り添うふりをして、支配し、泥沼に引きずり込む。そして、利用するだけ利用し、不要になったら、ボロ雑巾のように捨てる。恭吾のクズっぷりは、ここでも健在だった。「その時に、天野は僕に言いました。言う通りに、書類の数字を改ざんすれば、手術費を肩代わりすると。僕は藁にもすがる思いで、手を貸してしまった」倉木は頭を抱え、俯いた。その身体は、小刻みに震えていた。「だけど、天野を頼った僕が馬鹿でした。それからというもの、僕は天野に言われるがまま、不正に加担し続けた。気づいたら僕は、後戻りの出来ない所にいました」「その、天野恭吾の不正というのは?」「横領です。天野は私欲の為に、会社の金を横領しています」俺は倉木の音声を、ポケットに忍ばせているボイスレコーダーに録音した。証拠は多ければ多い方がいい。「なるほど。話は分かりました。では、倉木さんは、天野恭吾の横領の証拠をお持ちですか?」「はい。全部、保存しています」「今お持ちですか?」「いえ、もしもの時の事を考えて、銀行の貸金庫に預けてあります」「そうでしたか。僕は、天野恭吾の横領の証拠が必要です。そこで、僕と取引しませんか?」「取引?」 倉木が食いついた。倉木は、罪悪感に苛まれ、恐怖に襲われいる。そういう人間の心には、隙が生まれやすい。今、目の前に、自分を救ってくれる者が現れたら、手を伸ばすはずだ。しかし、倉木は首を縦に振らなかった。「申し訳ありませんが、その申し出は、お受けできません」「理由は何ですか?」「僕が、不正の証拠を持って、警察に自首するからです」予想外の倉木の発言に、俺は一瞬、固まった。「ただ、娘の事が気がかりで。来月も手術を控えているのに、僕が傍に居てあげられない。最低な父親です」「倉木さん。娘さんの傍に居てあげましょうよ。僕が協力します。僕に天野恭吾の横領の証拠を預けてくれたら、倉木さんと娘さんの安全を保証します。これをみても、僕との取引を断りますか?」俺は、事前に用

  • 婚約者の裏切りを知った夜、私は彼の実弟に奪われた   接触

    俺は、恭吾が帰るとすぐに麗奈に電話をかけた。「もしもし、世那。どうしたの?」「さっき、兄貴が会社に来たんだ」「え……世那、何もされてない?」「俺は大丈夫だから安心して。ただ、兄貴が俺のマンションに行くかもしれない。だから、兄貴が訪ねてきても、絶対に家の中に入れないで。マンション周辺の警備も強化するけど、麗奈さんも十分に気をつけて。今日は、外出を控えて欲しい」「分かったわ」「用が済んだら、俺もすぐに帰るから」「私の事なら大丈夫。世那は、世那のやるべき事をして」麗奈の言葉が、俺の胸に響いた。俺のやるべき事。それは、麗奈を愛し、守り、彼女の望みを叶えること。「分かった。行ってくる」「行ってらっしゃい」俺は決意を胸に、通話を切った。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「天野社長、こちらの病棟の5階に倉木の娘は入院しているようです」「分かりました」 俺は、倉木が娘の面会に来る時間に合わせて、病棟へやってきた。いつ、恭吾が証拠を消し去るか分からない。俺は一刻も早く、倉木と接触する必要があった。俺は病棟の入口の名札を一部屋ずつ確認し、倉木の娘の病室を突き止めた。俺は、病室の前で倉木が出てくるのを待つことにした。「また明日来るよ」「お父さん、仕事忙しいんだから無理しないでよ」父と娘の仲睦まじい会話が聞こえてきた。すると、直ぐに倉木が病室から出てきた。「あの、倉木慎二さんですか?」「あ、はい。あなたは……!?」俺の顔を見た倉木は、俺が誰だか分かったようだった。倉木の顔は、みるみる青ざめ、両手は震えだした。それらは、やましい事がある証拠にみえてならなかった。「僕の事を知っているようですね。ならば、話は早い。静かな場所で、ゆっくり話しましょう。僕は、倉木さんを警察に突き出そうなんて思っていません。だから逃げないで。話を聞きたいだけです」俺は努めて冷静に、そして、できるだけ穏やかな口調で、倉木に語りかけた。「はい、分かりました」倉木は騒ぐことなく、俺に着いてきた。俺は病院の地下駐車場へ向かった。俺が車に近づくと、待機していた桑山が運転席から出てきた。そして、後部座席のドアを開けた。「お疲れ様です。天野社長」「桑山さん、お待たせしました。倉木さんも早く乗ってください」「は、はい……」俺は、固まって、動けなくなっている倉木を急

  • 婚約者の裏切りを知った夜、私は彼の実弟に奪われた   対峙

    翌日、俺は出勤するとすぐに、桑山を社長室に呼び出した。 「例の件の進展はありましたか?」 「はい。天野恭吾と協力関係にある職員の身元が判明しました。名前は倉木慎二。40歳。10年前から天野恭吾の勤める法律事務所で、財務担当をしています。詳しくは、こちらの資料をご覧ください」 俺は桑山からファイルを受け取ると、一枚ずつ資料に目を通した。すると、そこには気になる記載があった。 「中学一年生の娘は、入院中」 「そのようです。倉木は男手ひとつで娘を育てています。その娘は、長期入院中です。治療費も莫大だと考えられます」 「だとすると、あの100万円は……」 「断定はできませんが、娘の治療費を盾に、倉木は天野恭吾に、加担させられている可能性も考えられます」 「憶測かどうかは、本人に会って直接確かめます。倉木が行きそうな場所は分かりますか?」 「毎日、18時に、娘の病室を訪れているようです」 「では、今日の18時に僕もお見舞いに伺うとしましょう。桑山さん、準備をお願いします」 「承知しました」 桑山が社長室を退出すると、俺は煙草を1本取り出し、火をつけた。そして、窓から外を見下ろしながら煙を吐いた。俺は、子供の頃から、恭吾の事が嫌いだった。恭吾は、俺のことを散々罵った。あの屈辱は、今でも忘れていない。だから、俺は恭吾がどうなろうが知ったこっちゃない。全ては身から出た錆。自業自得というやつだ。 トゥルルルルルル... 煙草を吸い終わった時、内線が鳴った。俺は、受話器を取った。 「はい、社長室です」 「お疲れ様です。天野社長。ただいま、天野社長のお兄様だと仰る方が受付にお越しなのですが、お通ししてもよろしいでしょうか」 恭吾が来たようだ。遅かれ早かれ、俺の前に来るとは思っていた。さて、どうやって、恭吾を追い詰め、揺さぶりをかけようか。考えると胸が高鳴った。 「はい、通してください」 「承知しました」 俺は内線を切った。そして、社長の椅子に座った。もうすぐ、恭吾が社長室の扉を勢いよく開ける頃だ。俺は心の中でカウントダウンを始めた。 「世那!!」 ほらやっぱり。恭吾は、俺の名を叫びながら、社長室へ入ってきた。 「兄貴、何か用?」 「分かってるだろ!麗奈だよ!」 「だから昨日、説明しただろ」

  • 婚約者の裏切りを知った夜、私は彼の実弟に奪われた   恭吾の疑惑

    「痛っ」 私は痛みで目を覚ました。外はまだ真っ暗だ。しかし、隣に世那の姿は無かった。私はベッドから起き上がり、世那を探した。すると、リビングに明かりがついていた。そっとドアを開け、様子を伺うと、リビングの床に散らばった複数の書類を、真剣に凝視する世那が居た。 「世那、何してるの?」 私の声に、世那は驚いた様子で振り返った。 「麗奈さん、眠れないの?」 「傷が痛くて……」 「え!?今すぐ病院に行こう」 「大丈夫よ。休めば治るから。私の鞄に入ってる痛み止めを取ってくれる?」 「分かった。麗奈さんは座ってて」 世那は私を支え、ソファーに座らせた。 「薬と水だよ。他に欲しいものはない?」 「大丈夫。ありがとう。ただ、世那が寝るまでここに居てもいい?」 「いいよ」 世那は私をソファーに寝かせると、丁寧にブランケットを掛けた。そして、私から離れようとする世那の腕を掴んだ。 「世那、これは何?」 私は、床に散らばった書類に視線を向けながら尋ねた。すると、世那は観念したように重い口を開けた。 「麗奈さんには、確信をもってから伝えようと思ってたんだ。今日の兄貴の麗奈さんへの行動を見て、すぐにでも証拠を突き止めないといけないと思った」 「どういうこと?」 私は痛む身体を無理やり起こして、世那が話すのを待った。 「これが、ここ2ヶ月間の兄貴の行動と支払い記録。高級腕時計にブランドバッグ、それから、スイートルームへの宿泊、装飾品まで購入してる。あまりにも羽振りが良すぎるんだ。それで、更に調べたら、数ヶ月前から毎月、100万円をある人物の口座に振り込んでた」 「ちょっと待って。どこでこんな情報を?まさか、世那。危険なことしてないでしょうね?」 「してないよ。麗奈さんも知ってるでしょ?俺の秘書の桑山さん。彼は、元探偵なんだ。今は俺の右腕として、その手腕を発揮してくれてるよ」 「そうだったのね」 桑山とは、先日、世那の会社で初めて会った。物腰の柔らかい、人あたりの良さそうな男性だった。まさか、桑山にそんな過去があったとは、私は驚きを隠せなかった。 「調査を進めると、兄貴の振込先が、兄貴が勤める法律事務所の職員だということが分かった。だけど、俺が掴んだ情報はここまで。兄貴が会社の金を横領していると仮定すると、まだ証拠は不十分だ。これでは、兄貴を完全

  • 婚約者の裏切りを知った夜、私は彼の実弟に奪われた   後悔先に立たず

    世那は私にスーツのジャケットを羽織らせ、支えながら玄関へ向かった。しかし、その途中で母が私達の行く手を阻んだ。 「麗奈、どこへ行くの?」 「帰ります」 「そんなわがままが、許されると思ってるの?」 いつでもそうだ。母には私の言葉は届かない。今、こんなに心も身体も痛いのに、これ以上、傷を抉らないでほしい。私は俯いたまま、何も言わなかった。すると、私の代わりに世那が答えた。 「お義母さん、麗奈さんは気分が優れないようなので、お先に失礼します」 「ちょっと!待ちなさい!」 母は私の肩を掴んだ。 「麗奈、顔を上げなさい」 「嫌です」 「どうして、私の言うことが聞けないの!」 母は、右手を振りかぶった。私は痛みに備えて目を閉じた。 「いい加減にしろ!」 母を止めたのは、意外にも父だった。そして、父は私の元へ駆け寄り、私に手を伸ばした。しかし、咄嗟に、私はその手を拒んだ。 「どうして、あなたまで麗奈を庇うのですか?この子はもう……あなただって知ってるでしょ?」 「黙りなさい!私もお前も勘違いをしていたんだ。麗奈は何も悪くなかった。それなのに、私は、麗奈を信じず、取り返しのつかない事をしてしまった」 父は、自責の念に駆られながら私を見た。その目には涙が滲んでいた。今更、父に泣く資格などない。あの時、その優しさを、ほんの少しでも私に向けてくれていたら、未来は違ったかもしれない。 「もう終ったことです。あの時、私を信じなかった時点で、親子関係は破綻しました。今更、私は、父にも母にも何も求めていません。ただひとつ、私の人生に干渉しないでください。今度こそ、私は自分の人生を生きたいのです」 私は痛む身体に鞭を打ち、背筋を伸ばして、父と母に言い放った。それでも、母の私を見る目は、相変わらず冷ややかだった。 「麗奈、行きなさい。麗奈が望んでいなくとも、父さんはいつでも麗奈を助ける。どうか、忘れないでくれ。今まで本当にすまなかった」 父は私に深々と頭を下げ、謝罪をした。しかし、私は決して振り返りはしなかった。その代わり、私は世那の手を強く握った。これから先、私の隣を歩く人は、世那一人だけでいい。 「世那、行きましょう」 「うん」 すると、父が世那に声をかけた。 「世那くん、麗奈を頼む。どうか、幸せに」 「はい。必ず、麗奈さんを幸せにします」

  • 婚約者の裏切りを知った夜、私は彼の実弟に奪われた   俺の女

    コンコンコン 「麗奈さん。居る?着替え終わった?」 世那がドアをノックした。助けを呼ぶなら今だ。しかし、口を塞いでいるタオルが邪魔をして声が出せない。 「無駄な抵抗はやめろ。麗奈が叫んだところで外には聞こえないよ。さっき、ドアの鍵も閉めたしな」 恭吾が私の両腕を、痕が付くくらい強く掴んだ。それでも、私は恭吾を睨みつけ、必死で抵抗した。そうしている間に、外から呼びかけていた世那の声が聞こえなくなった。私がまだ着替えていると思い、パーティー会場に戻ってしまったのかもしれない。私は絶望に打ちひしがれた。 「さっきまでの威勢はどうした?やっと、俺と帰る気になったか?今まで通り、何も変わらないよ」 何も変わらない?そんな訳あるか。どこまでこの男は馬鹿なんだ。こんな男を愛していた自分が情けない。私は唇が切れる程、歯を食いしばった。 「本当に反省してるんだ。麗奈が去って気づいたよ」 反省した人が、元恋人を拘束して、痛めつけたりしない。私の前に居る男は、欲に支配された悪魔だ。私は恭吾の目を睨みつけた。その時だった。 バンッ! 「兄貴!麗奈さんから離れろ!」 ドアを蹴破った世那が、恭吾に殴りかかった。そして、恭吾に馬乗りになり、何発も彼の顔を殴った。私はその隙に、口からタオルを外し、起き上がった。 「世那、もうやめて」 「どうして、止めるんだ?」 「こんなクズの為に、世那の手を汚して欲しくないのよ」 私の言葉で、正気を取り戻した世那は、恭吾から離れた。そして、私の元に駆け寄った。 「麗奈さん、来るのが遅くなってごめん」 「いいの。助けてくれてありがとう」 「ね……顔怪我してる。まさか……!」 世那は、床でうずくまっている恭吾を見下ろした。 「世那、落ち着いて」 「落ち着ける訳ないよ。あいつにやられたの?」 「そう。抵抗したら殴られた」世那はしゃがんで、床に這いつくばっている恭吾と視線を合わせた。 「兄貴、元からクズなことは知ってたけど、ここまで落ちぶれたとはな。お前は、麗奈さんを散々利用した挙句、裏切った。だから、捨てられたんだよ。なのに、また、麗奈さんを手に入れようとしてるのか?身の程を知れ!だからね、兄貴。現実を見せてやるよ」 世那は立ち上がると、私の頬に手を添えた。 「世那?んん……////」 「世那!お前何してる!」

Higit pang Kabanata
Galugarin at basahin ang magagandang nobela
Libreng basahin ang magagandang nobela sa GoodNovel app. I-download ang mga librong gusto mo at basahin kahit saan at anumang oras.
Libreng basahin ang mga aklat sa app
I-scan ang code para mabasa sa App
DMCA.com Protection Status