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第4話

Auteur: ちょうどよい
SNSで真由が新しく上げた自撮りの一枚目は、法律事務所の玄関だった。

【ある人のおかげで、やっとまた仕事が見つかりました】

その自撮りの写真の隅に、見覚えのある男性の手首と腕時計が写り込んでいる。

それが直樹がいちばん愛用している時計だと、私はすぐに分かった。

私は一気に力が抜けた。長いあいだ必死に積み上げてきたものを、彼はあっさり別の女の前に差し出して見せたのだ。

なんでよ?

私は納得できない!

こみ上げる涙を仰いで押し戻し、私は携帯を取り上げてパートナーに電話をかけた。

ほどなくして見ると、真由の入社投稿はSNSから削除されていた。

直樹は慌てで家に戻ってくるなり、私を頭ごなしに責め立てた。

「結菜、いつまで騒ぐつもりだ。働きたいなら、うちの会社の法務顧問にすればいい。でもあのチャンスは真由にとってものすごく貴重なんだ!

彼女は俺の命の恩人で、拓海がいちばん好きな幼稚園の先生だ。俺たちのために一歩譲ることはできないのか?」

直樹は以前、アレルギー発作を起こしたとき、通りがかった真由に助けられ、彼女は新卒と知ると、拓海の通う私立幼稚園に彼女を先生として入れたのだ。

「資格ひとつ取れないくせに、私を押しのけてまで大手の法律事務所にねじ込む?直樹、前に私へ何て言ったか覚えてる?」

かつて私が実習弁護士になったとき、コネ枠に押されて居場所が危うくなった。

私は直樹に助けを求めたが、彼は「俺の人脈で君を入れたら、コネに頼る連中と同じになる」と言ったのだ。

なのに今の彼は、堂々と別の女を中へ入れている。

私はもう彼を相手にせず、仕事に気持ちを切り替えた。

後で聞いた話では、直樹は結局、真由を回り回ってまた幼稚園へ戻したらしい。

仕事が安定してから私は事務所の近くに部屋を借り、ポチを連れて行くつもりでいた。

ところがその日、直樹の家中を探しても、ポチの影すら見つからなかった。

空気の中に反響するのは、張り裂けるような私の声だけ。

「監視カメラ!そうだ、まだ監視カメラがある!」

拓海の安全のために家へ設置しておいたことを、このときほど感謝したことはない。

けれど映像を再生した瞬間、私の目の前が真っ白になった。

映像の中で、ポチの甲高い悲鳴が私の背筋を氷のように冷たくし、全身を震え上がらせた。

拓海はハサミでポチの毛を滅茶苦茶に切り、鋭い刃先で皮膚を突き破り、骨が見えるほど深く傷つけていた。

私は息も絶え絶えのポチを持ち上げた拓海が、そばの真由に問うのを見た。

「真由先生、この犬、もうすぐ死ぬよ!ママが知ったら絶対に悲しむよね。ふん、真由先生の仕事を奪った罰だ!」

真由はついに涙を引っ込め、笑顔になった。

映像の最後で、拓海は菜切り包丁を振り上げ、ポチに向かってめった切りにした。

「やめて!」

私は裏庭へ走り、クスノキの下に、拭いきれずに残った血と、ぼやけた血の塊、数え切れない毛の束が散らばっているのを見た。

ちょうどそのとき、庭からはしゃぐ拓海の声が聞こえてきた。

私は涙を拭い、地面に落ちていた血まみれのハサミを拾ってリビングへ戻り、真由を蹴り倒すと、その長い髪を一気にばっさり切り落とした。

真由は恐怖に引きつった叫び声を上げた。

拓海は私の体に乗って、拳を振り回して私の頭に何度も叩きつける。

「悪い女だ!真由先生を離せ!」

私は手を返して平手を一発、彼を床へはね飛ばした。

真由の最後の一房を切り落としたところで、直樹が扉を開けて入ってきた。

拓海は床から起き上がると直樹にしがみつき、涙で言葉にならない。

「パパ、ママに悪霊が取り憑いたんだ!」

「直樹さん、助けてください!」

「結菜、気が狂ったのか?話せば済むことだろう!」

直樹は慌てて真由を抱き起こした。

私は静かに立ち上がり、映像を拓海のクラスの保護者グループチャットへ転送した。

【うちの息子はこの幼稚園の先生にそそのかされ、犬を虐げて殺すなんて、残酷極まりないことをした!】

瞬く間に、グループにはメッセージが雪崩のように押し寄せた。

私は携帯を閉じ、呆然とする直樹の顔を見据えて、口角をわずかに上げた。

「これで落ち着いて話せるね。直樹、私たちは離婚しましょう!」
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