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第526話

Auteur: 雲間探
結菜は、智昭の心には姉である優里しかおらず、玲奈のことなど全く好きではないと思っている。だから、玲奈と智昭が一緒にいるのを見ても、彼女はあまり気にせず、智昭と玲奈がここに現れたのは、きっと茜のためだと思っていた。

結菜がそう考えているとき、ちょうど玲奈の前に立ち、振り返って玲奈に話しかけている茜を見かけた。

それを見て、結菜は冷笑を浮かべる。

茜は結菜に気づかず、すっかりドラムセットに興味をそそられている。

茜は興奮して玲奈に言った。「ママ、このドラムセットすごくかっこいい!私も習いたい!」

茜が習いたいと言えば、玲奈は反対するはずがない。

しかし、玲奈と智昭は離婚する予定で、茜の親権は智昭にある。これから茜が何を習うかは、智昭が決めるべきことだ。

玲奈は淡く笑って言った。「パパに聞いてね」

茜は体を横に向けて聞いた。「パパ、いい?」

智昭は笑った。「いいよ」

茜は嬉しそうに「やった!」と言い、片手で玲奈を、もう片方の手で智昭を引っ張って言った。「じゃあ今すぐ申し込みに行こう!」

しかし智昭は動かず、腰をかがめて茜の頭を撫でながら言った。「申し込みは急がなくていい。習いたいなら、まずは気に入ったドラムセットを選んでみるか?選んだら、先生を家に呼んできて、茜ちゃんに教えてもらう」

茜は目を輝かせて言った。「うんうん、じゃあ今すぐ行こう!絶対一番かっこいいのを選ぶ!」

そう言って、茜は智昭の手を離し、玲奈を引っ張って人混みから出ると、振り返って聞いた。「パパ、ドラムセットはどこで買うの?」

智昭はスマホを取り出し、二人の後ろについて、歩きながら言った。「電話で聞いてみる」

「うん!」

玲奈は茜に引っ張られ、行かないと言おうとしたが、茜がこんなに喜んでいて、どうしても自分を連れて行きたがっている様子や、智昭が電話で人に聞いているのを見て、行かないとは言えなくなる。

智昭が電話を終えると、一歩進んで玲奈のそばに来て、笑いながら言った。「お前の車で行こうか?」

玲奈がまだ何も言わないうちに、茜はすぐに「いいよ、いいよ」と言った。

「……」

この状況で、玲奈が断る理由などあるだろうか?

玲奈は何も言わず、茜と智昭と一緒に、広場を離れ、地下駐車場に向かった。

結菜は玲奈のことを気にしなかったが、今の三人が幸せな家族のように見える光景を見
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Commentaires (147)
goodnovel comment avatar
Y S
らむネロ先生 ほんとにお久しぶりです! まぶた震えるのは精神的疲労もあるらしいです(ぐぐった) 震えるたびに過度なストレスで きっとそのうち円形脱毛にもなるのではないかと… って言うか、傷つく立場じゃないし そもそも。と、思うんです。 割り込んだ 愛人(自称)のくせに ( ゚д゚)、ケッ 今のうちに淳一に切り替えといた方がまだ未来あるとおもうけど 晴見さんが大反対か…
goodnovel comment avatar
千尋
らむネロ様 予想当たりましたね! 次の話の最初からまつ毛震わせてたのを見て、らむネロ先生のコメント待ってましたが、あちらに書かれなかったのでこちらに。 もう、まつ毛震わせたの見て、笑いが止まらなかったです。
goodnovel comment avatar
まかろん
タチコマさま 私もどうしても朴訥な筋肉ムキムキラガーマンにしかみえなくて、恋愛要素を感じられなくて困ってます 俳優さんだと?誰がいいかな~
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