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第166話

Autor: ドドポ
「すぐに妻じゃなくなるわ」

澪がシートベルトを外すと、洵も同じように外した。

その動作に、澪の体は緊張で強張った。

「何を怖がっている?」

不意に洵が身を乗り出し、助手席のドアに手を突いた。

シートと洵の腕の間に閉じ込められ、澪は息を呑んだ。

「俺が怖いか?」

わずかに上がった口角が放つ魅力は致命的で、澪を見据える瞳は夜空の星のように輝いていた。

澪の心臓が早鐘を打つ。

「俺に触られるのが怖いか?」

澪の瞳に浮かんだ動揺を見て、洵はふっと笑い、拘束を解いてスマホを取り出した。

「佐々木、着いたか?」

電話の向こうから佐々木の声が漏れ聞こえた。

「はい、到着しております。夏目さんのお車の後ろです」

「分かった」

洵は電話を切り、澪を見た。

「お前の車で帰るわけにはいかないだろう」

つまり、シートベルトを外したのは自分の車に戻るためであって、澪に何かするためではなかったのだ。

澪は恥ずかしさで顔が熱くなった。

内心を見透かされた上に、勘違いまでしてしまった。

洵の嘲るような視線を浴び、「自意識過剰だ」と言われている気がした。

二人は同時に車を降りた
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