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第1009話

Penulis: 小春日和
「佐藤さんのお心遣いには感謝しますが、やはりその必要はないと思います。冬城家を手に入れるかどうか、どうでもいいことです」

真奈は手にしていたコップを置き、立ち上がって佐藤邸の外へ向かった。

佐藤茂が言った。「葬儀には興味がないんじゃなかったんですか?」

「ちょっと様子を見に行くだけですよ」

真奈は手近にあったマスクを取って顔につけた。

浅井の葬儀は盛大に執り行われており、人混みに紛れれば誰にも気づかれないだろう。

佐藤茂は背後の青山に向かって言った。「青山、私の招待状を渡せ」

「かしこまりました、旦那様」

青山はポケットから葬儀の招待状を取り出し、真奈の前に差し出した。

真奈は一瞥しただけで眉を上げて言った。「佐藤さん、やっぱり最初から用意していたんじゃないですか?」

招待状まで用意していたとは。

ただ相手が行きたいと言い出すのを待っていただけだろう。

真奈は顔を背け、そのまま佐藤邸を後にした。

青山は背後でしばらく黙っていたが、やがて口を開いた。「旦那様、瀬川さんはこの噂を広めたくないようです。では……」

「彼女が広めないなら、こちらが広めればいい」

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