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第1054話

Auteur: 小春日和
工場のような重要拠点をこの男に任せていたとは……この数年で、どれだけの機械を密輸し、どれだけの金を懐に入れたのか分かったものじゃない。

立花はポケットから一枚のキャッシュカードを取り出した。「中身は大したことないが、600万か1000万くらいは入ってる。機械を全部降ろすのを手伝ってくれたら、この金は報酬として受け取ってくれ」

カードに600万か1000万――その金額を聞いた途端、男たちの目が一斉に光った。

ただ荷を運ぶだけで、そんな大金がもらえるなんて!

リーダーはすぐに部下に指示を飛ばし、立花からカードを受け取った。

立花は腕時計にちらりと目をやり、さらに視線を東の埠頭から百メートルほど離れた黒い車へ向けた。

まったく、瀬川は本気で最後まで見物を決め込む気か。

その頃、車内の真奈は窓を少し下げ、立花がどうやってこの一味を一網打尽にするのかを静かに見つめていた。

手下たちが機械を一つずつ運び出し、貨物船が空になるまで続けた後、立花は言った。「ありがとう」

「金もらったんだから、礼なんていいよ」

「お前たちが自ら証拠を運び出してくれたことに感謝している」

その言葉に
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