美音の「炎上しても注目される」才能に比べて、小春の「プライド高くして駄作を受けない」姿勢は、今の芸能界では珍しかった。今や芸能界もファストフード時代、新人は次々と現れ、昔の人はすぐに忘れ去られる。たった一本のドラマで一気にブレイクする人もいるが、次の作品がなければ、あっという間にトップから雑魚ポジに転げ落ちる。競争の激しい世界では、残酷な現実が当たり前だった。たとえ海咲が芸能界にいなくても、そうした現実は嫌でも目に入ってきた。たとえ駄作に出たとしても、たとえ評判が悪くても、話題になりさえすれば、彼女は「商品」として成功したことになる。「あなたはいい役者ですよ。演技も上手ですし、流行に
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