この2人はどこか頭がおかしいんじゃないか?「行かないなら、私一人で行くわよ!」浅井みなみが急いで立ち去ろうとした瞬間、教室の前にいた同級生が声を上げた。「浅井さん!調査官があなたを呼んでます!」その声を聞いて、浅井みなみの心臓が締め付けられた。その時、調査官も出てきて、浅井みなみの背中を指さした。「そこの君、待ちなさい」浅井みなみは背筋を硬くして、振り返りながら緊張した声で答えた。「は、はい。浅井みなみです」「君は317号室の寮生か?」浅井みなみは頷いたが、なぜそんなことを聞かれるのか分からなかった。「杉田さんは君たちの部屋の寮生か?」「は……はい、そうです」浅井みなみは無意識に近くにいる杉田の方を見た。杉田は一瞬固まり、調査官も彼女の方を見た。「君が杉田さんか?」杉田は体を硬くしたまま頷いた。調査官は手元の告発状に目を落として言った。「告発があって、君が虚偽の情報を学内で流布し、学園の秩序を著しく乱し、ある女子学生の名誉を侵害したとされている」そう言いながら、調査官は真奈の加工された露出写真が貼られたビラを杉田の前に置いた。「これは君がやったのか?」これを見て、杉田は愕然とし、慌てて弁解した。「違います!私じゃありません!これは私がやったことじゃないんです!」「調査の結果、この写真は加工されたもので、流布された内容は事実無根です。調査にご協力ください」調査官の言葉を聞いて、杉田がまだ何か言おうとした時、浅井みなみが先に口を開いた。「杉田!どうしてこんなことができるの?私のために怒ってくれたのは分かるけど……でも写真を偽造して、人を陥れちゃダメでしょう」杉田は驚愕の表情で浅井みなみを見つめた。これは絶対に自分がやったことじゃない!福山がすぐに言った。「杉田がやるはずがありません。私たちはいつも一緒にいて、彼女には掲示板にこれを貼る時間なんてなかったはずです!」「今回は口頭注意に留めます。ただし再犯があった場合は、警察に通報することになります」そう言うと、調査官たちは大勢で教室を後にした。杉田は全身から力が抜け、福山の腕の中でへたり込みながら、つぶやき続けた。「私じゃない……私がやったんじゃないの……」そして、向かいに立つ浅井みなみを見上げた。「みなみ、どうしてさっきあ
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