午前2時、九条美緒は目を覚ました。ホテルのスイートルームは薄暗く、ソファの上のパソコンの画面から青い光が漏れているだけで、そこで先ほどまで九条美緒と熱い夜を過ごした男は、今、ソファに座ってパソコンに釘付けになって、何かの仕事の内容を見ているようだった。青い光が男の顔を照らし、顎のラインがいつもより鋭く、表情も厳しく見える。ベッドの中の彼とは違う。ベッドの中では、相沢雪哉は優しく、それでいてワイルドだった。情熱に火がついた時は、女心をくすぐるような荒っぽさもあった。そして、時折甘い言葉を囁くことも。でも、九条美緒には彼が何かを隠しているように感じられた。だって、彼たち、まだ一度きりだもの。九条美緒はずっと相沢雪哉を見ていた......夫婦になったのだから、全ては自然な流れ。少し恥ずかしいけれど、それでも彼女は彼から目を離せない......「起こしちゃった?」相沢雪哉は顔を上げ、すぐにノートパソコンを閉じた。そしてベッドに近づいてきた......九条美緒は彼が寝るのだと思い、布団をめくりながら、甘えるように言った。「こんな遅くまで仕事してたの?」次の瞬間、彼女の体は宙に浮いた。相沢雪哉に抱き上げられたのだ。九条美緒はとっさに彼の首に腕を回した。「雪哉さん」相沢雪哉は彼女を見下ろし、抑えた優しさで言った。「仕事なんてどうでもいい。あなたが起きたら、薬を塗ってあげようと思ってたんだ......あそこ、痛むか?」九条美緒は顔が真っ赤になり、何も答えられなかった。相沢雪哉は小さく笑い、そっと彼女を下ろした――彼は九条美緒をソファに座らせると、テーブルから軟膏を取り、脚を開いてこっちに伸ばすように言った。九条美緒は唇を噛み、細い脚をぎゅっと閉じている。そして、もごもごと言った。「別に痛くないよ」脚を開いて、何もかも見せるなんて、想像もできない。たとえあのことをした後でさえ、あまりにも親密すぎる気がした。相沢雪哉は真剣な眼差しで彼女を見つめた。しばらくして、彼は静かに言った。「美緒、俺はあなたの夫だ。俺の前で恥ずかしがる必要はない。俺たちは夫婦......夫婦は隠し事をせず、素直でいられるべきなんだ。恥じることなんてない」九条美緒は彼を見つめ返して言った。「夫婦だってプライバシーはあ
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