All Chapters of (改訂版)夜勤族の妄想物語: Chapter 871 - Chapter 880

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7. 「異世界ほのぼの日記3」369

-369 貪欲- ピューアが「暴徒の鱗」に就職してから結構な月日が流れていたのにも関わらず、自分が新店で出す料理の監修をお願いした店がまさか上級人魚(ピューア)の実家だったなんて思いもしなかったシューゴ。「ビル下店」新設の際に行った採用面接の時に履歴書(ギルドカード)を見て名前を憶えていたはずだと思われるが、先程も言った様に結構な月日が流れているので仕方が無いのかもしれない。シューゴ(念話)「待てよ、どうして「C’ s キッチン」がピューちゃんの実家だって分かるんだよ。」ケデール(念話)「自分で言ってたのに分からないのか?」 数秒程しか経過していないはずなのに自分の発言をすっかり忘れてしまっているシューゴは『アイテムボックス』から「暴徒の鱗 全従業員名簿」を取り出した、そこには面接の際に確認したギルドカードと同様の情報が記されていた(勿論情報漏洩防止の為に社外秘な上に持っているのはシューゴだけである)。シューゴ(念話)「ピューちゃんね・・・、あった。」 そこにははっきりと「ピューア・チェルド 種族:上級人魚(ニクシー) 出身地:ダンラルタ王国」と記されていた(これ以上書いてしまうと情報漏洩で怒られてしまうのでやめておこう)、そういう物を持っているならちゃんと見ておこうよとつい思ってしまうがこれが貝塚財閥(結愛)なら騒動となってしまう。シューゴ(念話)「本当だ、ファミリーネームが「チェルド」だね。だからかな・・・、今回の件を快諾してくれたのは。」 「それは違う」と否定するべきなのかもしれない、俺個人的には「暴徒の鱗」自体がこの世界において頭角を現して来たからだと思ってしまうのだが経営者からの目線から言えばやはり謙虚になりたい(謙遜するべき)と感じてしまったのだろう。ケデール(念話)「それにしてもチェルドさんの所に監修をお願いして何を出すつもりなんだ?まさかと思うがあの店の有名な豚カツをそのまま出す訳じゃ無いだろう?」シューゴ(念話)「流石にな、そんな事をしてしまうと「コラボ」や「監修」の域を越えて「暖簾分け」にまでなりかねないからな。俺だって気が引けるよ。」 現時点でも「名物」と言える料理がある「暴徒の鱗」が提供したがる新たな料理とは何なのだろうか、正直あるかどうかも俺には分からない。ケデール(念話)「じゃあ何なんだよ、お前はまだ欲張るつもり
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7. 「異世界ほのぼの日記3」370

-370 事情- 昼食をとりながらケデールと豚肉の売買契約交わしてから数十分経った頃、これから出す料理の監修をお願いしたお店が従業員の実家だった事を知ったシューゴは「より一層監修をお願いしやすい」と踏んだので屋台を営業するついでにバルファイ王国にある新店へと立ち寄りピューアを呼び出そうとしていた。 各々の家庭には各々の事情があるはずなのだが1号車の店主の心中には「父親は息子に厳しく娘に甘い」というイメージが強く根付いていた様だ、個人的な考えだけで物事を進めるのは良くないと思うのだが・・・。シューゴ「ピューアさん、お久しぶりです。」ピューア「あらまぁ!!お久しぶり・・・、と言っても何か変な感覚ですね。」 こうやって2人が顔を合わせるのは確かに久々ではあるが、『念話』でちょこちょこ話してはいるので「久しぶり」という言葉が正解なのかどうかが分からないでいる。ピューア「珍しいじゃないですか、今日はどうされました?」シューゴ「ちょっとお2人・・・、と言うよりピューアさんに御報告があるんです。」ピューア「「私達2人に報告」ですか、じゃあイャンを呼んで来た方が良いですね。」シューゴ「いえいえ、皆さんお忙しいでしょうからイャンダさんには後で改めてご報告させて頂きます。」ピューア「そうですか・・・、そう言えば先程「と言うより私に報告」って言っていましたもんね。どうしてイャンじゃなくて私になんです?」シューゴ「実は折り入ってピューアさんにお願いがあるんですよ、これから提供する料理についてなんですが。」 「豚肉料理」と「朝食」というキーワードだけは聞いていた上級人魚(ニクシー)、「朝の時間帯に提供する豚肉料理と言えば・・・」と豚肉や野菜の優しい風味に溢れるある料理を思い浮かべた。ピューア「朝に出すんですよね、という事は「豚汁」とかですか?」 この3国において、特にこのバルファイ王国では夜から翌朝の時間帯と日中における気温差がかなり激しいのでピューアは出汁香る温かな豚汁を提供するお店があるとありとあらゆるお客さんに喜ばれるのではないかと踏んだらしい。シューゴ「良いですね・・・、それも良いアイデアとして取り入れる事を検討してみましょう。ただ実はね・・・、今日お伺いした理由は別の料理なんです。」ピューア「「別の料理」・・・、ですか?」 実は「ビル下店」でも結
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7. 「異世界ほのぼの日記3」371

-371 気遣いと心遣い- ピューアとの会話から親子の事を気遣ったのか、一旦シューゴは今回の件を保留にする事にした。いくら何でも気まずい雰囲気のままで父と娘を再会させる訳には行かない、ましてや一緒に仕事をするだなんて出来る訳が無いと思ったからだ。 翌日ダンラルタ王国にある鉱山での営業を普段通りこなした店主は自らの昼食も兼ねて一先ずメラルークが齷齪働くトンカツ屋の「C’ s キッチン」へと向かう事に、どうやら新店がどうなるかはチェルド親子にかかっている様だ。メラルーク「いらっしゃい、あらシューゴさんでは無いですか。次の商談って今日でしたっけ。」 この日に至るまで商談や相談を何度も何度も繰り返して来た2人、今日次第ではその日々の苦労が全て水の泡になりそうで怖い。シューゴ「いえ、今日はただ昼食を食べに来ただけなんですよ。やはり監修をお願いしたお店の味をしっかりと舌で味わっておくのも私の大切な仕事だと思いますし、大好きなここの豚カツを改めて味わいたいと思いまして。」メラルーク「あらま、今ではもう有名企業と言っても過言では無い「暴徒の鱗」の代表さんにそう仰って頂けるなんて料理人冥利に尽きますね。こりゃあ頑張って熱々の豚カツを揚げないといけないな。」シューゴ「何を仰っているんですか、私はメラルークさんが大切にされているこの店その物の味を味わいに来たんですよ。それに頑張り過ぎて焦がすのだけはやめてくださいね。」メラルーク「こりゃあ1本取られましたね、やはりどんな仕事でも適度に頑張るのが良いのかも知れませんね。では・・・、私はこれで。」 やはりランチタイムだからか、それともテレビで放映されて有名になったからか、店内は多くのお客さんで満席となっていた。しかしそんな中でも笑顔でシューゴを出迎える程の余裕を持っている、もしかしてこれが「貫禄」という奴なのかも知れない。メラルーク「あ・・・、あっちい!!こん畜生め・・・。」 あらま、そんな訳でも無かったみたいだな。うん、前言撤回。シューゴ「あの・・・、大丈夫ですか?」メラルーク「いや・・・、お恥ずかしい所をお見せしまして面目ないです。」 正直言ってシューゴは信じる事が出来なかった、目の前にいる優しい表情を浮かべるマーマン(メラルーク)が本当にピューアと仲違いをしている父親だというのだろうか。 ただ今はゆっくり
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7. 「異世界ほのぼの日記3」372

-372 父の本音と最も大切な事- 何も知らない体で店自慢の豚カツを食べながら店主・メラルークの話を聞いていたシューゴ、飽くまで推測ではあるがこの時食べていた料理の味を楽しめてはいなかったのでは無いだろうか。シューゴ「宜しければお話をお聞かせ願えませんか、勿論お気に障らない程度で構いませんので。」メラルーク「決して明るい話では無いですけど、良いんですか?」シューゴ「私なんかが聞いても宜しいなら・・・、ですが・・・。その前にちょっとお手洗いの方をお借りしても?」メラルーク「勿論です、どうぞ。」 シューゴが近くの化粧室から数分で戻った後、グラスに入っていた水を煽って一息ついたメラルークは決して軽くはない口をゆっくりと開いた。シューゴ「すみません、お待たせ致しました。どうぞお話しください。」メラルーク「はい・・・。私には2人の娘がいるんですがその内の長女であるニクシーが突然「魔学校で勉強して銀行員になる」と言い出しましてね、その頃この店を大きくすることで頭が一杯だった私は頭ごなしに反対してしまったんです。ただ娘も強情だったもので私の反対を押し切り家を飛び出して行きました、それから自分は心中で「きっとそれなりの覚悟があるんだろう」と黙認する様にはしていたんですが先日とある理由で帰って来た娘をあからさまに拒絶してしまったんです。 本来親の立場としては子供のやりたい事を応援しなればならないと思うべきなのかも知れませんが反対してしまった手前どうする事も出来なくてね、本当に私は父親として最低な事をしてしまいました・・・。」 今だから、そして長女(ピューア)本人がいなかったから本音を吐き出すことが出来た父(メラルーク)は改まった様に水をもう1口飲んで一息ついた。シューゴ「あの・・・、少々宜しいでしょうか。」メラルーク「はい・・・、えっと・・・、どうされました?」 メラルークの本音を聞いたシューゴは思い切った質問をしてみる事に、返答次第では本当に新店の企画が水の泡になってしまうかもしれない。シューゴ「私がこんな事を聞いて良いのか分からないんですが、もしも娘さんとお会いする事が出来たらどうされたいですか?」メラルーク「そうですね・・・。」 ゆっくりと息を吐いて返答を考える父親(マーマン)。メラルーク「娘は決して私の事を許してくれないと思いますが、「応援
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7. 「異世界ほのぼの日記3」373

-373 魔法の言葉- ずっと仲違いしていた父・メラルークと数年越しの仲直りを果たした娘(ピューア)は感極まり涙したのは良いものの、気が緩んで『人化』がほぼ解けかけていたが「流石にお客さんの前ではまずい」と冷静さを取り戻して改めて『人化』する事に。因みに着ている服は相変わらずの「小豆ジャージ」だった(勿論悪く言うつもりは無いのでご了承下さい)。メラルーク「お前な・・・、さっき言おうと思ったが相変わらずそれしか持って無いのか?」ピューア「最近はちゃんと買う様にしているけど今日の服は偶々よ、笑わないで。」 別に笑った覚えは無いのだが、一応これが「コメディ小説」だという事を思い出して欲しい今日この頃。 そんな中、娘以上の冷静さを取り戻していた父には疑問に思う事があった様で・・・。メラルーク「そう言えばだが・・・、どうしてピューアがシューゴさんと一緒にいるんだ?」ピューア「えっとね・・・。」 父に銀行員や板前を辞めて拉麵屋で働いている事を伝えていなかった為か、自らの現状を言い出せなくなってしまっているピューアに替わってシューゴが説明する事に。シューゴ「あのですね・・・、実はご監修頂く料理を出す新店の副店長をピューアさんにお願いする事にしたんですよ。」 「飽くまで自分が独断で決めた」事を強調し、ピューアには何の罪もないという事をアピールしようとしたシューゴ。その傍らでニクシーは「家を飛び出してまでなった銀行員」を辞めた上で家にやって来た事により再び父を怒らせてしまったのではいかと小刻みに震えていた、しかし父親の反応は意外な物だった様だ。メラルーク「そうか・・・、俺の娘がいち店舗の副店長にか・・・。俺も歳を取る訳だな。」 冷静さを保っていたはずのメラルークが感動で涙を流す中、ピューアは店の壁に立てかけられた掲示物を見かけた。ピューア「お父さん・・・、あんなのあったっけ?」 涙目を擦りながら娘が指差す掲示物を確認した父親、どうやら娘が興味を持ったことが嬉しかった様だ。メラルーク「いや・・・、つい最近思った事があって素直に書いてみたんだ。」ピューア「そうなんだ、読んでみて良い?」メラルーク「勿論・・・、どうぞ。」 マーマンの許しを得たニクシーは掲示物にそっと近づいた。 ピューア「「「ご馳走様」の魔法」か・・・。」 目の前の掲示物にはこう書
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7. 「異世界ほのぼの日記3」374

-374 大切な仕事- 翌日の6:30頃、シューゴに豚カツや豚汁などの製法を伝授して欲しいと依頼されたメラルークはピューアと共に他には誰もいない店内の調理場にいた。因みにこの店を開いてから店主がずっと守っている事なのだが、本人は朝4:30からこの場にいるらしい。メラルーク「良いか、今から俺の全てをお前に伝授しようと思うがその前に1つ聞きたい事があるんだ。」ピューア「私に・・・?」 今の今まで父が自分に質問した事があっただろうかと言った表情を見せる長女、そんな中で昨日偶然帰郷していた次女のメラが遠くで欠伸をしていた(雰囲気壊すなよ)。メラルーク「そうだ、父親としてではなく同じ飲食業の者としての質問だ。至ってシンプルな物だがこれから店舗の副店長として働くピューに大切にして欲しい事だ。」 「至ってシンプル」とは言うが深い意味を含んでいる様な内容の質問をしようとしているのではないかと推測できる雰囲気に少し緊張してしまったピューア、そんなニクシーにマーマンは何を聞こうというのだろうか。メラルーク「そんなに緊張するなって、決して難しくないと思うから心配しなくても良い。」ピューア「分かった、それで質問ってどんな物なの?」 早朝の静かな店内で先程よりは緩んだが未だに緊張の色を隠せない娘、「これ以上緊張させるのも可哀想だから早く聞いてあげた方が良いんじゃないの?」と思ってしまうのは俺だけだろうか。メラルーク「よし聞くぞ、「俺達飲食業の者がお客さんに何を提供すべきだと思う」?」 本当にシンプルな質問だ、ピューアは空いた口が塞がらなかった。ピューア「「何を」って・・・、「美味しい料理」に決まってんじゃない。皆それを求めて来るんだから。」 確かにそうだ、しかし本当に「美味しい料理」が正解だというのなら家で自分(若しくは家族)が作る物でも良いはずなので飲食業の者がわざわざ考える必要性は無い。メラルーク「うん、間違ってはいないんだがそうだな・・・。俺が悪かった、質問(聞き方)を変えようか。」 2人の目の前には父親が昔から贔屓にしている近所のパン屋に頼み込んで特別に焼いて貰った食パンを自ら挽いて作ったパン粉があった、よく見れば市販の物に比べてかなり粗挽きで一粒一粒が大きい。その横には近所の養鶏場で今朝採れた卵で作った溶き卵。メラルーク「えっとな・・・。」 腕を
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7. 「異世界ほのぼの日記3」375

-375 利益を考えろって- メラルークが順当に店で出す料理の仕込みを進める中、ピューアは自分が店(実家)にいない間の変化に驚きを隠せなかった。正直言って明らかに不自然だった様だが・・・。ピューア「お父さん・・・、いくら何でも研ぎ過ぎじゃない?ウチのお客さんってそんなに沢山食べる人ばっかりだっけ?」 そう、何処からどう見ても父が研ぐお米の量が数倍以上に増えていた様なのだ。ただそれ以上にこの量でなければならない理由の方に驚愕していたらしい。ピューア「どうしたってのよ、正直に言うけどそんなには必要無いよね?」メラルーク「うん・・・、そうなんだがちょっと訳ありなんだよ。今年から始めた事でな、ちょっとあっちを見てくれるか?」 マーマンが指差した先には前回真希子と帰って来た時に無かった物が・・・。ピューア「あれね・・・、「無料ライスバー」・・・、無料?!何考えてんの!!」 娘が怒るのも無理は無い、米だって原価がかかっている「大切な商品」の一つなのだ。それを「無料」にしてしまうと利益が無いどころか赤字が発生してしまう、しかしメラルークは至って冷静だった。メラルーク「理由(わけ)も無く無料にしている訳が無いだろう、あっち側にある炊飯器の隣を見てみな。」 改めて無料ライスバーの方を見てみると、調理場にある物とは別に設置されている炊飯器の隣に何故かアンケート用紙が積まれていた。メラルーク「無料で提供する代わりにアンケートに答えて貰おうと思ってな、実はある人に頼まれたんだよ。」ピューア「「頼まれたから」って無料にして良い理由にはならないって、それに「頼まれた」って誰に?!」メラルーク「それがな・・・、貝塚財閥の社長さんなんだ。」ピューア「結愛に?!何で結愛が?!」 どちらかと言うとメラルークはピューアがこの世界でもはやなくてはならない存在となっている「貝塚財閥」の社長を名前で、しかも呼び捨てで呼んでいる事に驚いていた。メラルーク「ピュー、お前は貝塚社長の何なんだよ。せめて「結愛社長」にしろって。」ピューア「「何」って・・・、ネフェテルサでよく会う呑み友達だけど。」メラルーク「「吞み友達」って・・・、世間って狭いな・・・。」 娘の知らない一面を垣間見て開いた口が塞がらない父親、ただ今はそんな事を話している場合では無い。ピューア「それで?結愛がお父
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7. 「異世界ほのぼの日記3」376

-376 いくら節約の為とは言え可哀想じゃないか?- 円安による物価の高騰(2024.12.31現在)の影響は(殆どあり得ないと思うが)この世界にも及んでいた模様で、それは貝塚学園を含めた貝塚財閥にも大打撃を与えていた様だ。 特に学園の給食(若しくは食堂)で使用する食材費に頭を抱えていたらしい、因みに近年何故か大食いの在学生が増えて来たので特に主食となる米で悩んでいたとの事。 そこで理事長兼代表取締役社長である結愛を中心とした社員達が「何とか自分達でも作れないか」と開発に着手していたのがおよそ半年前だった様な・・・。結愛(当時)「やっぱりこの環境での米作りは厳しいか・・・。」 数か月の間、ずっと頭を悩ませていた結愛が「自分がいち生徒(学生)の立場なら・・・」と考えるとやはり「美味しい米が食べたい」という意志が強くなっていたので何とかバルファイ王国特有の厳しい環境における開発を成功させたいという気持ちが強かった。毎日の様に仕事の合間を縫って田畑の様子を伺いに向かい、社長自ら手間をかけていた事が功を奏した様で・・・。結愛(当時)「やっとか・・・、この光景が見たかったんだよ。」 結愛は自分の目の前で頭を垂れて揺れる稲穂を眺めながら感動していた、社員達と一から作った自信満々の米。 一先ず大切な在学生を飢えさせる訳には行かないと急いで刈り取りを行うと、即座に精米等を施して翌日の給食及び食堂の主食として試供してみる事に。結愛(当時)「あいつらの口に合えば良いんだけどな・・・。」 「まさかと思うがお前自分の口で試して無いのか?」とついジト目になってしまう俺をよそに(と言っても俺の事は見えていないはずだが)、知らぬ間に仕掛けていた隠しカメラでモニタリングしてみる事に。すると・・・。生徒「今日のこのご飯美味しいね、「キャベツの味噌汁」に合うよ。お店で出て来てもおかしく無くない?」生徒「私絶対大盛りで頼むよ、だって日替わりの「和風オールキャベツ」にもピッタリだもんね。」生徒「こっちの「キャベツのホイル焼き」とも最高の組み合わせだよ、お代わり欲しくなって来たな。」 反応は良好の様だ、ただ1つ疑問に思ったんだがここのメニューってキャベツばっかりなのか?まぁそれは置いといて・・・、「例の大食い達」はと言うと・・・。ガルナス(当時)「おばちゃーん、お代わりまだ?
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7. 「異世界ほのぼの日記3」377

-377 全く・・・、しっかりしてくれよな- 今思えば「全知全能の神」と称されるビクターを含めた「一柱の神(ラルー親子)」がお得意(?)としていた『自動翻訳』をダルラン光(旧姓:吉村 別にどっちでも良いか)が一時的に解除できる様になっていた気がする、ただまさかこの世界の創造主(作者)である俺が気分次第で偶にしか使わない『回想』までをも住民が使える様になっていたとは思わなかった。まぁ別にこの日記を書く(執筆する)上では何の支障も無いし、それより『回想』がある方がどちらかと言うと助かるので良しとするか(今の所使えるのは魔力が強く限りなくリッチやアーク・ワイズマンに近いとされる結愛位みたいだからな)。結愛「悪かったよ、でも口下手な俺が過去の状況を説明するよりは良いと思ったんだよ。」 お前が口下手だって?!そんなんでよく貝塚財閥をここまで(と言うかこの世界で)大きく出来たな・・・、関係ねぇか。結愛「あのな・・・、俺だって大変だったんだぞ!!元の世界ではそうなっちまったが、こっちの世界でも死んだ「くそ親父」の所為で危うく大切な信頼を失いかけたんだからどれだけ苦労したか・・・。ある意味あんたの所為なんだぞ、反省しろよな!!」 何かスンマセン・・・、って何で俺が謝らなきゃいけねぇんだよ!!「過去があるから今の自分がある」って考えもあるだろうが、それに結愛!!もう1つ十分に可能性のある事象を考えた事はねぇのかよ!!結愛「チィッ・・・、何だってんだよ!!」 お前も「優秀な魔法使い」なのに分かんねぇのか?結構単純な事だぞ?結愛「分かる訳ねぇだろ・・・!!俺はそういうの苦手なんだよ!!」 分かったよ、このままじゃ話がなかなか進まんからヒントをくれてやる。良いか、「この世界の貝塚財閥本社のある国の国王とお前の大きな違い」だ。それ以上のヒントはやらんぞ、良いな!!結愛「んだよ・・・、「本社(うち)のある国」って言えばバルファイ王国で国王って言えばパルライさんだよな・・・。あの人も俺と同じネクロマンサーだったか・・・、確か違いと言えば俺の師匠がアーク・ワイズマンのリンガルス警部でパルライさんの師匠はちらっと聞いただけだけどネフェテルサの雑貨屋の店主・・・。何て人だったかな・・・、そうだ!!ゲオルさんだ!!「リッチ」のゲオルさん・・・、あっ!!」 分かったか?「リッチ」と
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7. 「異世界ほのぼの日記3」378

-378 本当はこうでありたい、でもしたくない- 「全知全能の神」が落胆する中、ピューアには改めて結愛に聞いてみたい事があった。流石に話の腰を折り過ぎるのも気が引けるので余計な口出しはせずに様子を見てみようかと思うが大丈夫かな・・・、まぁ良いか。ピューア「ねぇ結愛、いくら結愛が頭を下げたからって職人気質のお父さんが簡単に首を縦に振ると思えないんだけどどう言う事なの?」 確かにいくら巨大財閥の代表取締役社長が頭を深く下げたとしても、ましてや数億円のお金を積まれたとしても店主(そして職人)として外せない拘りがあるはずだ。なのに店の一角を、しかも結構広めのスペースを貸してまでメラルークが貝塚財閥に協力するとはどういう風の吹き回しなのだろうか。メラルーク「ピュー、理由は単純な事なんだ。」ピューア「単純?利益度外視だし実際問題今まで以上に忙しくなっているんだから単純な理由で語ってはいけないと思うんだけど。」 当然これは「製法を学びに来た者」としてではなく、「店主・メラルークの娘」としての意見だ。きっとずっと守り抜いて来たこの店を大切にして欲しいという気持ちが強くあったのだろう。ピューア「お父さんも言ってたじゃない、「自分の舌で選び抜いた米を農家から直接買い付けている」って。」メラルーク「そうだよ、それが1番の理由なんだ。」 全くもって説明になっていない、正直言って訳が分からない。今の俺の意見は娘(ニクシー)の物と全くもって一緒だった、ちゃんとした理由を教えて頂きたい物だ。メラルーク「ピューが今言った通りだよ、「俺の舌で選んだ」米だから置いているんだ。結愛社長達が開発された米はうちの豚カツにピッタリだと思ってね、それでモニタリングに協力させて貰っているんだよ。」 自信満々に語る店主の隣で頭を悩ませる貝塚財閥代表取締役社長、理由はもうすっかりお馴染みの「あの事」である。結愛「あの~・・・、メラルークさん・・・。先日も申し上げたと思いますが私の事は気軽に「結愛」と呼んで頂けませんか、堅苦しいのが苦手でして・・・。」メラルーク「何を仰っているんですか!!今や貝塚財閥と言えば年商ウン百兆円の大企業じゃないですか!!そんな巨大財閥を率いる結愛社長を呼び捨てだなんて出来る訳が無いでしょう!!」結愛「やめて下さいよ・・・、いくら何でも大袈裟ですから・・・。」 
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