「綺麗な子ね」紗雪は唇を軽く結び、柔らかく微笑んだ。「ありがとうございます、お義母様。お義母様もとてもお綺麗ですよ。初めてお会いしたとき、本当にお綺麗な方だなと思いました」その一言に、美千代はすっかり上機嫌になる。思わず隣の宇一郎に自慢した。「ほらこの子、ほんとに褒め上手なんだから。やっぱり女の子を産めばよかったわよ。この子と違って、うちのバカ息子は口下手で、ちっとも私を喜ばせてくれないし、いつも私を怒らせるばっかり」横で聞いていた京弥「......」しばらく黙っていたが、ようやく不満げに口を開く。「でも今は、こんないい嫁をちゃんと連れてきただろ?」「言い訳しないの」そこへ宇一郎もすぐに加勢する。「母さんにそんな口のきき方をするな」「いや、二人とも満足してる嫁を連れてきたのは事実だろ?」その言葉に、紗雪は思わず苦笑した。美千代と宇一郎の視線を受けても、もう不安はなかった。二人の目にあるのは、ただの好意だけ。探るような視線も、試すような態度も一切ない。ここに来てからというもの、紗雪はこれまでにないほどの安心感を覚えていた。「さあ、立ってないで」美千代が場を取り仕切る。「あなたの好みがわからなかったから、京弥に苦手なものを聞いて、家庭料理をいくつか用意したの。気に入ってくれるといいんだけど」そう言って、優しく紗雪の手の甲を叩いた。紗雪はすぐに首を振る。「そんな......嫌だなんて思うはずありません。こんなによくしていただいて、本当に嬉しいです」家に入ってから今まで、二人の態度は彼女の予想をはるかに上回っていた。正直、受け入れてもらえないかもしれないと覚悟していたのに、こんなにも温かく迎えられるとは思っていなかった。そのとき、紗雪はふと思い出し、持ってきた品を取り出す。「私も、何がお好きかわからなかったので、いろいろ比べて、こちらのスキンケアセットを選びました。うちの母も使っているもので、効果がとてもいいんですよ」美千代がそれを見ると、それは名の知れたブランドのスキンケアセットだった。このセットはなかなか手に入らず、お金があっても簡単には買えない。しかも富裕層の間ではすでに評判になっており、効果も確かなものだ。彼女の友人たちの間でも愛用者が
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