クズ男と初恋を成就させた二川さん、まさか他の男と電撃結婚! のすべてのチャプター: チャプター 1601 - チャプター 1602

1602 チャプター

第1601話

これほど大がかりな仕掛けまでしたのだから、もし自分の夫がこんなふうにデマを流されたら、誰だって黙ってはいられないはずだ。ところが、けしかけた山田は紗雪を挑発するどころか、逆に問い詰められてしまった。もし最後に山田が自分のことまで白状してしまえば、それこそ言い逃れはできない。今まで外向きに必死で築き上げてきたイメージも、一瞬で崩れ去ってしまうだろう。一方、山田が逃げるように立ち去る姿を見た紗雪は、軽く眉を上げた。その瞬間、彼女の中ではすべての答えが出ていた。やはり、あの男は誰かに差し向けられた人間だった。そうでなければ、あそこまで来てあっさり逃げ出すはずがない。本来なら、そのまま追及し続けることもできたはずだ。そして、その「誰か」が誰なのかも、もはや考えるまでもなかった。紗雪は何気ない様子で、隣に立つ千弦へ視線を向けた。その時点で、彼女の心の中には確信があった。紗雪の視線に気づいた千弦は、胸がどきりと鳴る。緊張を隠しながら問いかけた。「なんですか?」紗雪が口を開く前に、千弦は先に続けた。「二川さん、あれは全部ネットの噂にすぎないわ。まさか、本気にしちゃったの?」そう言いながら眉を上げ、挑発するような視線を紗雪へ向ける。その挑発に気づかない紗雪ではない。しかも周囲には何台ものカメラが回っている。ここで千弦と真正面から衝突すれば、すぐにネットのトレンド入りするのは目に見えていた。「まさか。信じませんよ。ご本人が気にしていらっしゃらないのに、どうして私が?」紗雪は非の打ちどころのない笑みを浮かべた。まるで千弦の言葉など最初から意にも介していないかのようだった。実際、そのとおりだった。本当に京弥と結ばれているのは自分なのだ。だったら、どうして部外者の言葉など気にしなければならないのだろう。しかし、紗雪が平然としていられても、その隣にいた清那はそうはいかなかった。とりわけ千弦のあの尊大な態度を見ると、胸の内はますます穏やかではない。今どきは、部外者のほうがここまで堂々としているものなのかと腹が立って仕方がなかった。そんな清那の様子に気づいた紗雪は、すぐに彼女の腕をそっとつかみ、小さく首を振って「落ち着いて」と合図する。千弦の狙いはまさにそこだった。自分
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第1602話

「どうして私は気にしていないと思うんです?」「本当に気にしているなら、どうして正面から問い詰めてこないの?あなただって、本当は分かっているんじゃない......?」その先はあえて言わず、千弦は含みを持たせたまま、挑発的な眼差しを紗雪へ向けた。その様子を見て、紗雪は相手の意図をすぐに理解した。ここまで露骨に挑発してくるということは、それだけ自分に反応してほしいということだ。千弦にとって、これは一つのゲームだった。そして紗雪は、すでにそのゲームの盤上に乗せられている。彼女は紗雪の反応を見たいのだ。その反応によって、自分の欲求を満たそうとしている。もし紗雪が激昂したり、理性を失った行動を取ったりすれば、それを口実に堂々と京弥のそばに立ち、紗雪の醜態を世間にさらすことができる。だが残念ながら、紗雪はそんなことを少しも気にしていなかった。それどころか、千弦の考えも狙いも、一足先に見抜いていた。「篠塚さんが国内外でご活躍されていることは存じています。おっしゃりたいことも十分分かっています」紗雪はゆっくりと千弦へ歩み寄り、真剣な表情で続けた。「でも私は愛情を、怒ったり、争ったりすることで証明するものだとは思いません。それに、私と京弥の夫婦関係はとても良好です。篠塚さんに心配していただく必要はありません。それから、もし今後もネットでデマを流し続けるようなら、こちらにも法的措置を取らせていただきます」「あら?ようやく腹が立ってきたの?」千弦はからかうような笑みを浮かべ、紗雪の反応を面白がるように見つめていた。「二川さん、最初にも説明したよね?ネットの件は私とは何の関係もないって。どうして信じてくれないの?二人の関係に、そんなに自信がないわけ?」さすがに清那は我慢できなくなり、横から口を挟んだ。「篠塚さん、いい加減にしてください」「何のことかしら?」千弦は両手を広げて肩をすくめる。「私は本当のことを言っているだけよ。そんなに焦る必要ある?」紗雪は終始落ち着いたままだった。「まさか。あの人は私の夫です。どれだけデマを流されたって、最後には必ず私の味方でいてくれます。ネットの噂なんて、私も彼も気にしていません。私たちにとっては何の影響もありませんから」そう言って、紗雪は軽く千弦を上から下
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