Semua Bab 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした: Bab 761 - Bab 762

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<スピンオフ>第4章 大企業の御曹司 6

 息を切らせながらまどかと簾は走ってホテルの中庭迄逃げてきた。庭に植えられた大木に手をつき、呼吸の乱れた息を整えるとまどかは簾をジロリと睨みつける。「ちょっと! あなた、いったいどういうつもりよ! あなたのせいで2人の様子を見張れなくなったでしょう!?」「うるさい! そういうあんただって大きな声を出しただろう!? 俺ばかり責めるな!」簾は大きな声で言い返した。しかし、まどかは廉の文句に聞く耳を持たず、ぶつぶつと呟く。「全く……お兄ちゃんのお見合いをぶち壊してやろうとここまで来たっていうのに……」それを耳にした簾はまどかに尋ねた。「何? あんた……あの各務蓮の妹なのか?」「は? 人に物を尋ねるときは、まず自分から名乗るのが筋じゃないの? それに……その様子だとあなたは二階堂栞の知り合いみたいね?」(全く失礼な男ね……お兄ちゃんとは大違いだわ! これだからガサツな男っていやなのよ)「俺は九条廉。あんたの今話していた二階堂栞の幼馴染だ。ちなみに簾ていうのはこの字だ」簾はボディバックからスマホを取り出して、文字を打ち込んでまどかに見せた。「え……? 九条廉……? 漢字は違うけどお兄ちゃんと同じ名前なのね? それに確か九条って言ったら……あの二階堂家と共同して経営してる九条家の?『ラージウェアハウス』の?」「ああ、俺の父親は九条琢磨。二階堂家と共同経営している社長だ」「嘘!? それじゃ……あなた、大企業の御曹司なわけ!?」まどはか心底驚いた様子で簾を見た。「別に……鳴海グループほど大企業じゃないけどな……まあ、一応そうだ」「うそ! そんな……全然見えない! だって全然品位が無いじゃない! その見るからに安そうなTシャツにデニムのパンツ! よくもそんな恰好でホテルにやってこれたわね?」「う、うるさい! そういうあんただって、各務蓮をお兄ちゃんて呼んでたくらいだから鳴海グループの令嬢なんだろう?」「ええ、そうよ」まどはか腕組みしながら答える。「なんだよ! そのド派手な格好は! キャバ嬢みたいな洋服を昼間から着やがって!」「何がキャバ嬢よ! これは外国の有名なブランドショップの服なのよ!? それにキャバ嬢の服って可愛くて素敵じゃないの!」「う、うるさい! 俺だって一応古着店で買ったこだわりの服なんだよ!」いつのまにか簾とまどかは互い
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-06
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<スピンオフ> 第4章 大企業の御曹司 7

「は~全く……貴方のせいでもう今更2人の見合いの席に侵入すること出来なくなっちゃったじゃないのよ……」ブツブツ文句を言いながらまどかは足で木の根元を蹴っている。「全く随分乱暴な女だな。栞とは大違いだ」その言葉を聞いてまどかが反応した。「栞……そう、それよ。ただの幼馴染がわざわざお見合いの様子を見に来るなんて何かおかしいと思ったのよ。貴方ひょっとして二階堂栞と付き合っていたの? それじゃあの女、男と付き合っているのに、お兄ちゃんとお見合いしているのね!? 最っ低だわ!」しかし、それを言われて面白くないのは簾の方だ。仮にも自分が好きな女性が見合い相手の妹に悪口を言われるのは我慢出来なかった。「違う! 栞と俺は単なる幼馴染だ! 俺が一方的にあいつに惚れてるだけなんだよ!」廉は自分で言って、酷く惨めな気持ちになってしまった。その証拠にまどかの顔には同情が宿っている。「嘘……? 貴方、片思いしていたの? 告白もせずに? 20年間も!? 可愛そうな男ね……」「な、何だよ……! そういうあんただって、ブラコンのくせに! どうせ大好きなお兄ちゃんが他所の女の人に取られるなんて許せなーい! とか言って見合いぶち壊しに来たんだろう?」「うわ! キモッ! この人……キモいわっ!」まどかが両肩を抱きしめた。「だ、誰がキモいだ! 大体見合いをぶち壊すなんておかしいだろう!? どうせ兄妹なんていつかは離れなくちゃならないんだから……。え? どうした? 何で泣いてるんだ?」廉は突然まどかが顔を赤くして目に涙を浮かべている姿を見て驚いた。「……じゃないもの……」「え……? 何て言ったんだ……?」するとまどかは顔をキッと上にあげた。「私とお兄ちゃんは……本当の兄妹じゃないもの!」「え……?」廉は驚いてまどかを見た――****「実は僕もお見合い…最初から断るつもりは無かったんですよ」蓮は、はにかみながら答えた。「あら? そうなのですか?」「はい、二階堂社長は僕がまだ赤ん坊だった頃から知っていたそうなんですよ。それに父のことも母のことも良く知っているそうなので。そう言う人の義理の息子になるのも悪くないのかなと思いました。それに栞さんの評判も聞いていましたから」「え……? 私の評判?」栞は自分の評判が社内で良くないのは知っていた。『ラージウェアハウス』
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-07
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