All Chapters of 名探偵シュウと秘密の校舎: Chapter 111 - Chapter 112

星見小学校の校庭は、雪が静かに降り積もる中、冬の静寂に包まれていた。冬休みに入り、シュウ、タクミ、ナツキは前日に受け取ったハガキの謎に引き込まれ、図書室で発見した金貨と手紙を手に、新たな冒険を予感していた。クリスマスまで4日を切り、校庭の時計台が雪に覆われ、遠くの桜の木が冬の装いに変わっていた。3人は自宅を出て、再び学校に集まり、謎の続きを解く決意を固めていた。朝の冷たい空気が息を白くさせ、3人の心に期待と緊張が混じり合っていた。「シュウ、今日も雪だな。クリスマスまで謎を解けるかな？」 タクミがシュウの隣を歩きながら、雪を踏む音と共に明るい声で話しかけた。タクミの目はシュウを励ますように見つめ、彼への好意が冒険を共有する喜びに変わっていた。冬休みのこの時期、タクミはシュウとの時間をより楽しむことを心から望み、2人の絆がさらに深まっていた。 シュウはノートと懐中電灯を手に持ち、雪を眺めながら少し興奮した声で、 「うん、タクミ、解けるよ！ 手紙に『星見の中心で』ってあった。時計台が鍵だと思う。パズルみたいで楽しいな。」と呟いた。シュウの心には、かつての好奇心が再び燃え上がり、事件解決後の平穏な日常に新たな刺激が加わっていた。ノートにはハガキの暗号や地図が丁寧に書き込まれ、推理の興奮が抑えきれなかった。 ナツキは2人の後ろを歩き、雪に足跡をつけながら笑顔で、 「シュウ、タクミ、クリスマス前に冒険なんてワクワクするね！ でも、寒いから気をつけてね。」と優しく言った。ナツキの声にはかつての不安が消え、シュウとタクミとの時間を楽しむ純粋な喜びが溢れていた。 3人は校庭の時計台に近づき、雪に埋もれた基部を調べ始めた。シュウが懐中電灯で照らし、 「ここに何かあるはず。手紙の『勇気次第』ってのは、雪をどけることかも。」と雪を掻き始めた。タクミが力を貸し、 「シュウ、任せろ。ナツキ、近くで見ててくれ。」と雪をどけた。ナツキが周囲を警戒し、 「シュウ、変なものがあったらすぐ教えてね。」と見守った。 雪の下から古い木箱が現れ、錠がかかっていた。シュウが箱を手に、 「また鍵が必要か…ハガ