学校は春休みに入り、校庭の桜が満開に咲き、春の陽気が星見市を包んでいた。 星見キッズは、修了式後の星見計画の終幕を経て、4人で新たなスタートを切っていた。ケンタがチームを辞めさせられた後、新学期で新しい5年生を入れる計画を立てていたが、今は春休みを楽しむことにした。 以前から計画していた動物園へのお出かけがついに実現する日がやってきた。 とある日曜日の朝、シュウたちは星見市動物園の入り口に集まっていた。 タクミが目を輝かせて言った。 「シュウ、動物園だ! やっと来れた! キリンやゾウ、見たいな!」 シュウがタクミの手を握り、頬に軽くキスをしながら微笑んだ。 「うん、タクミ…。僕も楽しみだよ。君と一緒なら最高だ」 カナエが地図を手に、計画を確認したが、顔に微妙な影が見えた。 「シュウ、まずはゾウ舎から回ろう。その後にキリンを見て、ランチにしよう」 リナが黙って頷きながら、シュウとタクミの様子を遠くから見つめていた。 そこへ、シュウの知り合いである波崎湊がやってきた。17歳の高校2年生で、全国に名を馳せる高校生探偵だ。某有名アニメの高校生探偵に憧れてこの道に進んだ湊は、鋭い観察力と論理的な推理で知られ、BL気質も持ち合わせていた。長身で眼鏡をかけた知的な雰囲気を持つ湊が、爽やかに挨拶した。 「シュウ、久しぶり! 星見キッズのみんな、よろしくね。波崎湊です。今日は付き添いで来たけど、事件があれば即対応するよ」 シュウが湊を紹介した。 「みんな、湊兄さんだよ。僕の知り合いで、高校生探偵なんだ。湊兄さん、星見キッズのみんなだ。タクミ、カナエ、リナ、よろしくね」
Last Updated : 2025-07-19 Read more