そして昼飯「「兄貴―‼俺はどこまでも兄貴についていくっス」」と男たちの咆哮が屋敷の中に響いた。「ありがとう。でもついていくのは光輝な。二代目だろ?」「「ウッス」」「光輝、お茶漬け美味くいってるか?」「あの男たちのリアクションでわかるだろう?」「俺は光輝がどう思ってるかを聞いたんだ!」――俺だけ特別枠…「いつも通り美味いよ。なんかチクショーって感じ。多分涼の想いだなチクショーは」 涼は無言で食べている。「昇ー、私最近ダイエット気味だから少なめで」「そういうのは食卓を囲んだ時に付近にいる男たちに言ってくれ。メニューがどうしても肉料理が多いんだよ。核家族単位だったら個人的にできるが、この人数じゃ無理だ。セルフコントロールで頑張れ」「午後は洗濯に掃除だな。洗濯物もいっぱいだし、屋敷は広い。楽しく頑張ろー」――昇は家事大好きだなぁ…。洗濯物は組員全員分だし、屋敷中掃除なのに、楽しい?「廊下長くてひゃっほーう!」――小学生のようだな…「光輝も仕事しろよ。お前は何するんだ?」「改めて聞かれるとなぁ…。アレ?俺は何するんだ?あ、幹部が来るから会うのかな」「ああ、上納金ってヤツかあ。それがここの収入ね。それでみんなの食事を作ってるんだ。やっぱり節約していかなきゃだよ。無駄遣いはダメだよ」――完全主夫だな…「幹部さんたちは仕事何してるんだ?」という昇の問いに、俺は「ヤクザな仕事」とだけ応えておいた。昇にはまだ半分はカタギの状態でいてほしい。って俺のワガママな願望だけどな。「二代目、今月分です。お納めください」「先々週も同じ額を入れてもらってと思うが?」「私のところが頑張っている証拠ですよ」と言ってその男は笑った。――怪しい…。こいつが匿ってるんじゃないのか?林組の組長から匿い料をもらってるとすればガテンがいく。短絡的過ぎか?昇にも相談してみよう夕飯…念願の牛丼‼ 丼も買って準備万端。「さて、盛り付けよー!このくらいは涼も手伝えよ」 そう言い、双子による盛り付け大会のようなものが始まった。――同じ顔…当り前だけど「出来上がったやつは持っていってください!」 一応丼を全部使いきるまで盛り付け続けた。100人前。「全員にいきわたってるかな?」「「ウッス、兄貴」」返事がよい。――100人以下なんだなぁ。把握してないと昇に
最終更新日 : 2025-07-04 続きを読む